日本代表・三笘“1ミリ”も慢心なし W杯予選首位折り返しも守備に改善の余地「まだまだ甘い」
日本代表は15日、26年W杯アジア最終予選C組第5戦でアウェーのインドネシア戦に4―0で快勝した。4勝1分けの勝ち点13とし2位に勝ち点7差をつけ、首位で前半戦を折り返した。それでも2点目をアシストしたMF三笘薫(27)は19日のアウェー中国戦へ自戒も込めて「まだまだ甘い」と気を引き締め直した。チームは16日にチャーター機で決戦の地、中国・アモイに入った。 三笘には“1ミリ”の慢心もなかった。完全アウェーと悪天候の中、国籍変更15選手を擁したインドネシアを4―0で撃破。8大会連続W杯出場へまた大きく前進したが、快足ドリブラーは試合後「もっと謙虚に戦わないといけないと思う。僕らにはまだまだ甘いところがある。そこを改善しないといけない」と笑顔はなかった。 最終予選で欠場が続く冨安、伊藤に加え、メンバー発表後に左足アキレス腱を断裂した谷口が不在。初組み合わせとなった橋岡、板倉、町田の急造3バックで臨んだ。序盤は連係不足を露呈。0―0の前半9分には速攻からビッグチャンスをつくられた。GK鈴木が素早い飛び出しで相手1トップとの1対1を制し失点を防いだが、改善の余地を残した。 自身も序盤に低い位置での守備を強いられた三笘は「前から行きたい選手と後ろで構えたい選手がいて、ちょっと間延びしたところがあった。共通意識がまだ甘かった」と説明。1―0の前半40分に鎌田の縦パスに左サイドを抜け出し、右アウトサイドで南野のゴールをお膳立てしたが、「4―0にならない展開もあり得た」と言い、勝ってかぶとの緒を締めた。 22年W杯カタール大会1次リーグのスペイン戦では、ライン際ギリギリのボールを拾って決勝点につなげ、“三笘の1ミリ”と称えられた。中3日の中国戦へ「次の試合はより重要。しっかりリカバーしたい」。エースが1ミリの隙も許さずチームを北中米ロードへとけん引する。 ≪攻撃的3バックにこだわった≫森保監督は貫禄の采配だった。攻撃的3バックにこだわり、負傷者が出ても布陣は継続。4発快勝の内容に「我慢強く耐え、ギアを上げるべきところでトライしてくれた」と振り返った。後半35分からは代表デビューとなったFW大橋を送り込み、MF旗手も今回の最終予選初出場させるなど選手に経験も積ませた。8大会連続W杯出場へ着実に歩を進めたが「まだつかみ取ったわけではない。完全にクリアするまで気を抜かずに戦う」と話した。