医師確保 茨城県の目標数達成 常陸大宮済生会に常勤医
茨城県は2日までに、県が選定する「最優先で医師確保に取り組む医療機関・診療科」を巡り、対象となる全4医療機関計5診療科で各1~2人の医師が確保され、全体で計7.5人の数値目標を達成したと明らかにした。対象の常陸大宮済生会病院(同県常陸大宮市)の循環器内科で常勤医が確保され、目標として設定した「必要医師数」1人を満たしたため。県は引き続き医療体制の強化を図る。 県医療人材課によると、常陸大宮済生会病院の循環器内科は2022年4月以降、筑波大から派遣の非常勤医が週1日勤務(0.2人)だった。今年10月1日、日大から派遣された常勤医1人が加わり、確保医師数1.2人となって目標を達成した。 常勤医は来年1月、水戸済生会総合病院(同県水戸市)からの派遣に切り替わり、同4月には医師確保のための県制度に応募した医師が勤務を開始する予定。少なくとも26年5月までの1年8カ月間、必要医師数を維持できる見通し。 対象となる他の医療機関・診療科では既に医師数を確保した。同県鹿嶋市の小山記念病院産婦人科で2人、同循環器内科で2人、同県神栖市の神栖済生会病院整形外科で2人、同県筑西市の県西部メディカルセンター循環器内科で1人となった。 いずれも21年2月に選定した。速やかな治療を要する脳卒中や心血管疾患、周産期、小児救急を担う医師少数区域の拠点病院などから選んだ。 同課の担当者は、大学や医療機関、地元市などと協力しながら人材確保を図ってきたとし、「引き続き医療提供体制の維持強化のため、医師確保にしっかり取り組んでいく」と話している。
茨城新聞社