大後寿々花、“天才子役”として注目され…13歳で連ドラ初ヒロイン。学校生活は試験が大変「いつも友だちにノートを借りてました」
松山ケンイチと再共演!
『女の子ものがたり』が公開された2009年には、映画『カムイ外伝』(崔洋一監督)も公開された。 掟に縛られた忍の世界から自由を求めて抜け出した忍者カムイ(松山ケンイチ)は、漁師・半兵衛(小林薫)の命を助けたことで、彼の家に迎え入れられる。カムイは、半兵衛の妻でカムイと同じ抜忍のスガル(小雪)らとともに一時の平穏を得るが、村人の密告によって再び追われる身となってしまう。大後さんは、半兵衛の娘でカムイに恋心を抱くサヤカ役を演じた。 ――『セクシーボイスアンドロボ』で共演された松山ケンイチさんと、今度はお互いに惹かれ合うという設定でした。 「松山さんは、『セクロボ』のときとは全然違って、『カット』がかかるとどこかに行くんですよ。スーッて消えるんです。それで、撮影が始まる頃にまた戻ってきて…初めて見る姿ですごく新鮮でした。 松山さんは演じる役によって全然違うんです。『セクロボ』のときはコンビの役だったので、いつも一緒にいて、学校とかロボットの話をしたり、アニメを見てニコニコしていたんですけど、それが『カムイ外伝』のときにはひとりでどこかにいらっしゃって…。本当にカムイになっていました」 ――お互いに惹かれ合っているのに命を落とすことに。 「そうですね。結局実らないわけじゃないですか。どちらかというと、多分、サヤカがすごくカムイに気持ちがあって。カムイは戸惑っている思いのほうが強かったと思うんですけど」 ――でも、かけがえのない存在になるわけですが、不動(伊藤英明)に村人全員毒殺されてしまいます。撮影はいかがでした? 「結構大変でした。最初は冬に沖縄で撮影していたのですが、1回中断して夏にまた撮影することになって。もともと冬だったので衣装の着物に裏地がついていたんですよ。 それがまた真夏の撮影になって、熱中症気味になって苦しんでいる方が結構いらっしゃって。沖縄の地元の方に『普通に真夏の砂浜の温度が60度ぐらいになるよ』って言われたのですが、ほとんどみんな裸足に草履で。でも全身が熱いから感覚があまりわからないという感じでした。 みんな毒で倒れて死んでいるところは、もう本当に暑くて。そのなかで、私はアクションシーンはなかったんですけど、他の役者さんは結構アクションシーンがあったので大変そうでした」 ――子役時代から結構過酷な撮影が多いですね。 「自分ではあまりわからなかったのですが、今考えてみるとそうかもしれないですね。当時は結構長期で撮影というのがありましたけど、今は昔みたいに長い地方ロケとか、みっちり時間をかけて…というのは少ないので、懐かしいです」 2012年、大学に進学し、学校生活と仕事を両立させ、大学進学後も『二十四の瞳』(テレビ朝日系)、大河ドラマ『八重の桜』(NHK)などに出演。2016年に卒業後、女優業を本格化。2024年5月に映画『湖の女たち』(大森立嗣監督)が公開され、6月29日(土)には、映画『幽霊はわがままな夢を見る』の公開が控えている。 次回は、映画『桐島、部活やめるってよ』(吉田大八監督)の撮影エピソードなども紹介。(津島令子) ヘアメイク:木戸かほり