日産ではない日産車? 本格4WD「謎のSUV」発表!新型「パラディン」って? 手掛ける鄭州日産、中国で誕生
新たに誕生した「鄭州日産のパラディン」どんなクルマ?
パラディンは2020年モデルをもって中国で生産終了した「テラ(中国名:途達)」をベースとしているものの、内外装ともに大幅に刷新されています。 内装では昨今の消費者の好みを反映させ、中央に12インチ(下位グレードでは10インチ)の縦型センターディスプレイを新設したのが大きな特徴となります。 また、パワートレインではテラがQR25DE型2.5リッター直列4気筒+6速MT/7速ATを搭載していたのに対し、パラディンでは三菱の現地合弁「瀋陽航天三菱」が生産する4K31TD型2リッター直列4気筒ターボエンジン+8速ATを搭載します。 他にも、シートヒーター/ベンチレーターや運転席8-way/助手席4-wayパワーシート、電動リアゲート、自動格納サイドステップなどの快適装備を搭載、長距離でも疲れにくい4WD車であるとアピールしています。
また、2024年4月にはパラディン20周年を記念する特別仕様車「記念版」が発売されました。 この特別仕様車はよりハードなオフロード環境でも耐えうることを想定して開発され、水深の深い場所での走行を可能とするシュノーケルやフロントスキッドプレート、オフロードタイヤなどを装備しています。 また、目玉要素として日本のサスペンションメーカー「テイン」と共同開発した別タンク構造の車高調整式ショックアブソーバ「4x4 DAMPER GRAVEL 2」を採用しました。 これにより最低地上高は通常の+33mmである248mm、アプローチアングルとディパーチャーアングルはそれぞれ+1度と+3度の33度/30度となります。 パラディンの通常モデルは16.98万元(約362.8万円)から26.18万元(約559.4万円)で販売されているのに対し、200台限定の「記念版」は24.68万元(約527.3万円)となります。 鄭州日産では「SUV」と「ピックアップトラック」を2本の柱と捉え、東風日産や他のメーカーとはひと味違うオフロード体験を提供するとしています。 また、パラディンに関しては他のサイズも揃えるシリーズ化を図っていくとのことで、今後の計画に期待が寄せられます。
中国車研究家 加藤ヒロト