クアルコムCEO、AI起因の半導体不足を否定-コロナ禍とは異なる
(ブルームバーグ): 米半導体大手クアルコムのクリスティアーノ・アモン最高経営責任者(CEO)は、人工知能(AI)対応スマートフォンの需要が強いものの、AIブームが新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)期にみられたような半導体不足につながることはないと述べた。
アモン氏は12日、リスボンで開かれた「ウェブ・サミット」会議に出席。「パンデミック当時、多数の在宅者がエレクトロニクス製品を買い求め始めた」とし、「ビジネスとしては好都合だったが、サプライチェーンへの負荷は大き過ぎた」と発言。それ以降、半導体の製造能力を向上させるために「大規模な」投資が行われたと続けた。
「現在の半導体需給は完全にバランスが取れている」とアモン氏は述べた。
パンデミック時の品不足を受けて、半導体の製造を後押しする国家政策が世界で広がっている。各国政府は基幹産業を支援する助成策を相次ぎ発表。石破茂首相は11日、2030年度までにAI(人工知能)・半導体分野に10兆円以上の公的支援を行う方針を明らかにした。
原題:Qualcomm CEO Sees No Shortage of AI Chips Even as Demand Rises(抜粋)
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Henrique Almeida