愛と経済の伝道師“宗さま”こと宗正彰「2024年度スタート“4月からの生活変化”と“マイナス金利政策解除”の影響」を解説
本部長・マンボウやしろと秘書・浜崎美保がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「Skyrocket Company」。毎月第2水曜日に、我々が知っているようでよく知らない「お金」や「経済」の仕組みなどを、専門家の方に詳しく解説してもらうコーナー「スカロケ資産運用部」をお届けしています。 4月10日(水)の放送では、愛と経済の伝道師“宗さま”こと株式会社アイ・パートナーズフィナンシャル 上席執行役員の宗正彰(むねまさ・あきら)さんに、「2024年度スタート“4月からの生活変化”と“マイナス金利政策解除”の影響」というテーマでお話を伺いました。
◆昨年よりは落ち着いたものの…4月の食品値上げは約2,800品目
浜崎:今回、宗さまには「2024年度スタート“4月からの生活変化”と“マイナス金利政策解除”の影響」についてお話しいただきます。 やしろ:このタイミングでお聞きしたいことが、本当にたくさんあります。まずは4月からの生活変化についてです。気になるのは値上がりが続く食品の価格ですが、具体的にはどんな感じなのでしょうか。 宗正:国内の主な食品メーカー約200社による値上げの数は、約2,800品目です。3月よりも2,000品目以上増えているので、かなり増えたと感じる方が多いと思います。ただ昨年の4月と比べると半減しているんですよ。過去2~3年続いた大幅な値上げラッシュも、徐々に落ち着いてきたことが分かります。 そしてこの数のなかには、価格は据え置いたまま、実質的には値上げをした商品も含まれます。価格はそのままで、袋の中身の量を減らすというような商品です。 やしろ:それは今、多いですよね。 宗正:「ステルス値上げ」と言いますが、それも含まれています。そして値上げ率の平均は23%です。値上げの品目数が落ち着いてきた一方で、値上げ率は上昇傾向が続いています。 やしろ:大幅ですね。 宗正:元の価格の約4分の1が上乗せされているということですからね。 やしろ:元の価格が100円だったら約125円になるということですね。 宗正:そういうことですね。ただ食品メーカーも本来は値上げはしたくないんですよ。 やしろ:企業側はそうですよね。 宗正:客離れにつながりますからね。ただ背に腹は代えられない状況です。具体的には従業員の賃上げがあります。今もまだ続く円安で輸入コストは上昇しています。それから地政学リスク(特定地域の政治的・軍事的・社会的緊張の高まりによって、その地域や世界の経済状況を不透明にさせたりするリスク)がまだ続いていて、原材料価格の上昇も今しばらく続きそうです。天候不順なども心配です。なんといってもこの4月からは、物流コストが上がっていますからね。これがやはり大きいです。