温室ガス「60%減」軸に調整 35年度の新目標 政府
政府は25日、2035年度の温室効果ガス削減目標について、13年度比で60%削減する案を軸に調整を進める方針を明らかにした。 【ひと目でわかる】世界の温室効果ガス排出量と「1.5度目標」の差 同日開かれた中央環境審議会(環境相の諮問機関)と産業構造審議会(経済産業相の諮問機関)の合同会合で示した。50年までに排出量を実質ゼロとする目標と整合的だと説明。意見公募などを経て、閣議決定を目指す。 政府は、30年度までに13年度比で46%削減する目標を掲げている。合同会合では、30年度に46%減、35年度に60%減、40年度に73%減のペースを続ければ、50年の実質ゼロは可能との考え方を提示。その上で、35年度については、排出削減と経済成長をバランスよく両立させるため、これまでのペースの延長上にある60%減を軸に調整する方針が示された。 温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」に基づき、各国は35年目標を25年2月までに国連へ提出する必要がある。政府も来年2月までに出す方針だ。目標の裏付けとなる地球温暖化対策計画やエネルギー基本計画は、年度内にも改定する方向で調整している。