ホームパーティ上級者の秘密兵器!?晩秋のお鍋&テーブルコーデで魅せるセンスアップおもてなしアイデア
ラグジュアリーブランドのイベントやセレブリティの私的パーティなどで空間演出とお料理込みのテーブルコーディネートを手掛け、一躍話題となっているアートディレクターのhideyaさん。 【写真でチェック】季節の味を贅沢に楽しむ、誰でも真似できる簡単おしゃれディナー! 秋深まるなか、家族や親しい友人と囲うあたたかなディナーのテーブルコーディネートを、hideyaさんが提案してくれました。秋の味覚を使った、関西風の鍋料理にもご注目ください。
鍋料理を囲む秋のおもてなし
今回のメインは、鱧(ハモ)と松茸。「関西出身なので、鱧は親しみのある食材なんです」とhideyaさん。 最近は東京でも手に入りやすくなってきた鱧。濃厚な脂がのった秋の鱧は、香り高い松茸と相性抜群で、「ハモマツ」としても親しまれる秋の味覚の最高峰です。 松茸が載っている高台は、日本生まれの韓国の陶芸家、キム・ホノの作品。薬味入れにした取手付きの器は江戸時代の織部焼。どれも素朴であたたかみがありながら、古今東西の器を組み合わせることで、現代的な空間に奥行きを与えるhideyaさん独自のスタイルです。 高さの異なるキャンドルは、HIDEYA HOUSEのオリジナル。秋の夜長を優しく照らします。
手元の小物には遊び心を
白地に青い模様のレンゲは、中国を代表する陶磁器の名窯・景徳鎮による江戸時代頃のもの。その下には、鹿児島の龍門司焼とHIDEYA HOUSEがつくる「白と金」シリーズの小皿。“白薩摩”とよばれる、ややクリームがかった黄乳白色が特徴です。グレーの丸皿は、岐阜県多治見の3RD CERAMICS。木製の折敷は、糸島の木工芸作家・酒井航によるもの。 サーフボートの箸置きが、かわいらしいアクセントに。石川県の伝統工芸・九谷焼で、新鮮なデザインで人気を集める上出長右衛門窯によるものです。
・【1品目】鱧と玉ねぎの鍋、きのこのソテー 夏が旬だと思われがちな鱧ですが、実は冬眠前に栄養を蓄えた秋の鱧も絶品。 今回は、濃厚な脂がのった鱧に、淡路島の玉ねぎをあわせて、やさしい味わいの鍋料理に。関西では、鍋に玉ねぎを入れるのが一般的だとhideyaさん。出汁がじんわりと染みた玉ねぎの甘みと、鱧のふっくらとした食感がたまりません。 薬味のミョウガもアクセントに。 鍋に入れて鱧や玉ねぎと一緒に食べたり、仕上げにすだちと刻んだミョウガを添えることで、爽やかな風味と食感が加わり、飽きずに最後までおいしくいただけます。 秋のキノコのソテーは、オリーブオイルと塩でシンプルに仕上げたもの。キノコの香りが引き立ちます。 鱧を盛り付けている器は、アメリカの大衆的な食器屋さんで購入したもの。 鍋は京都の鍛金職人・寺地茂作氏のアルミ鍋です。 ・【2品目】焼きなすの出汁浸し なすは、昆布出汁を使ったおひたしに。濃い昆布出汁に千鳥酢を入れ、ミョウガとともに漬け込みます。 千鳥酢はツンとした酸味が少なくまろやかな味わい。出汁の風味を引き立てくれます。昆布の旨みがたっぷりしみ込んだ、とろりとしたなめらかな口当たりに。 お皿は、糸島の木工芸作家・酒井航のオーバルの器。あえて変色させたことによる独特の風合いが魅力です。 ・【3品目】パセリとくるみのサラダ 3品目は、パセリをメインにした風味豊かな一品です。パセリにオリーブオイル、ホワイトビネガー、くるみを加え、富士酢で和えています。 昔ながらの製法でつくられた富士酢は、まろやかでコク深い味わいが特徴です。 苦いイメージのあるパセリですが、「たくさん食べると、その苦みが気にならなくなるんです」とhideyaさん。 「ぜひご家庭でやってみていただきたい一品です」。 四角い器は、松茸の乗った高台と同じキム・ホノの作品。あたたかみのある有機的なリズムが素敵な器です。 ・【4品目】オクラと梅のおひたし オクラのおひたしには、梅を添えてさっぱりとしたサイドディッシュに。箸休めにもぴったりです。 輪花の青磁は、hideyaさんいわく、特に何というわけではない器とのこと。ただ、こうした“なんともない”器をセンスよく使いこなすコツは、「とにかくたくさん見ること」だそう。 「センスのよいものは、大量生産されているもののなかにもきっと隠れているはずです。自分の好きなものを見つけるためには、たくさんのものを見て、実際に触れてみる。 そうすることで、自然と自分の感覚が養われていくのではないかと思います」