【北九州記念】前で立ち回れる馬を中心視 京大競馬研の本命はピューロマジック
開幕週の高速馬場を生かせば
◎ピューロマジック 前走葵Sは8枠17番からスムーズにスタートしハナを取り切って逃げる競馬。スタート後の二の脚がとてつもなく速く、非常に高いスタートセンスを示した。この時の京都芝も決して高速馬場ではない中、前半600m33.2秒という超ハイペース逃げを打ち、後続を一切寄せ付けずに逃げ切る強い競馬で勝利した。今回はジャスパークローネなどテンの速い先行馬が揃っている。しかし葵Sから2キロの斤量減、先行意識の高い松山弘平騎手への鞍上戻りで持ち前のスタートセンスを発揮できればハナまで取り切れる。古馬との斤量差と小倉芝1200mのコース形態、開幕週の高速馬場を最大限に生かせれば簡単には止まらない。 ◯ジャスパークローネ 本命同様、高いスタートセンスを持ち徹底的に先行できる一頭。近4戦の海外での成績は振るわないものの、国内実績を見れば今回のメンバーでは能力最上位だ。昨年は4歳馬で斤量の利もない中、CBC賞と北九州記念を逃げて連勝。スプリンターズSでも逃げてママコチャ、マッドクール、ナムラクレア、ウインマーベルといった現スプリント路線の一線級と差のない競馬を繰り広げた。ただ懸念点はやはり斤量。国内戦ではキャリア最重量の58.5キロを背負う。本馬は逃げた時に最も良いパフォーマンスを見せる。より斤量が軽くてテンの速い先行馬が揃った今回は持ち味が出せない可能性も考慮して対抗とする。 ▲グランテスト 前走ライスシャワーCは内有利な馬場の中、8枠16番から好位にとりつき、外々を回しながら差し切る強い競馬だった。2走前の下関Sも外伸び馬場を最内から伸びて0.3秒差4着。近2走は着順、着差以上に評価できる好内容だ。中団前方から堅実な末脚を使えるのが強みで、まだ能力の底を見せていない。今回斤量は前走から3キロ減でキャリア最軽量タイの53キロと上積みに期待できる。先行意識の高い坂井瑠星騎手への鞍上戻りも良く、オッズ妙味が見込まれる。 △ナナオ 前走葵Sは外目3番手を追走し、直線では良い脚を使うも前2頭を捉えきれず0.2秒差3着。今回その1、2着馬もともに出走するが、この時は勝ち馬比較で2頭分外を回していたため、着差ほどの差はない。また本馬はマーガレットSでピューロマジックに0.4秒差をつけて勝利していることから、葵Sの上位3頭に大きな力の差はない。ピューロマジックは再度の逃げで展開が向きそうであるが、前走1頭分外を回してタイム差なしのペアポルックスには逆転可能と見る。こちらも斤量が前走から3キロ減でキャリア最軽量の52キロとなる。 ×ペアポルックス 前走葵Sでは2番手追走のまま惰性で残し0.2秒差2着。ナナオのところで述べた理由から葵S組では3番手評価としたものの、前目で立ち回れることと斤量面から恵まれうると考える。 ×テイエムスパーダ 本命、対抗同様、先手を主張できる一頭。前走は香港馬に出負けして先行できない競馬で度外視可能。昨年のセントウルSのように高速馬場でハナまで取り切れれば簡単に止まらない。 ×ヨシノイースター 4走前まで出遅れ癖があったが、近3走では一変して中団前方~好位で安定して競馬が出来ている。春雷Sの相手関係を見ても、前で立ち回れれば好走するだけの力はある。 買い目は◎単勝1点、馬連◎◯▲△ボックス6点、3連複◎-◯▲△-◯▲△×12点で勝負する。(花田) ▽北九州記念予想印▽ ◎ピューロマジック ◯ジャスパークローネ ▲グランテスト △ナナオ ×ペアポルックス ×テイエムスパーダ ×ヨシノイースター ライタープロフィール 京都大学競馬研究会 今年で30周年を迎える、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えの本格派が揃う。
京都大学競馬研究会