職場にいる「人間関係で上手くいく人」と「人間関係で苦しむ人」の決定的な違い
近年、「頭の回転の速さの象徴」としてお笑い芸人が多くの場面で活躍をしている。そんなあらゆるジャンルで活躍をし続けるお笑い芸人たちをこれまで30年間指導し、NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』でも話題になった伝説のお笑い講師・本多正識氏による『1秒で答えをつくる力』が人気を博している。ナインティナインや中川家、キングコング、かまいたちなど今をときめく芸人たちをこれまで1万人以上指導してきた本多氏の仕事に対する考え方をオリジナル記事としてお届けする。 ● 「人間関係で上手くいく人」と「人間関係で苦しむ人」の違い 仕事をしていると「人間関係で上手くいく人」と「人間関係で苦しむ人」もいます。前者はどんな職場でも重宝されますが、後者はその逆でしょう。 そんな両者の違いはどこにあるのでしょうか。一緒に見てきましょう。 まず、人間関係で苦しむ人が悪いのかと言うとそんなことはありません。誰にでも得意不得意があるように、人間関係が得意でない人もいます。また、人間関係にそもそもそんなに価値を感じていないという人もいるでしょう。どれも間違いでは決してなく、本人が強い意志を持ってそう行動しているのであればなんら問題はありません。 ただ、もし人間関係が上手くなりたいのに、そうなっていないという人がいるならばそれは改善の余地があります。 人間関係でストレスを感じてしまう人は、「誰にでも好かれようとする傾向」があります。人間であれば誰しも嫌われたくありませんから気持ちは非常にわかりますが、それでは皆さんのストレスが溜まる一方です。 「Aさんに嫌われないように」「Bさんにも嫌われないように」のように人の顔色ばかりうかがっていると、人はいつか限界がきます。これはいいことではありません。言うまでもなく、これは非常に悲しいことでしょう。
● 人間関係で上手くいく人の特徴 対して、人間関係で上手くいく人は無理して全員に好かれようとしません。自分が合う人との関係を深めることに専念するのです。 もちろんそれは合わない人を排除するというわけではなく、無理して関係を深めようとしないという意味です。大抵の場合、自分が合わないなと思う相手は、自分のことを相手も同じように思っています。ですから無理に距離を縮めようとせずにほどよい距離を掴むのが重要です。 人間関係は「広げる」だけでなく、「深める」という視点もあります。広げるだけだとどこかで無理をしなればいけないですから、「深める」視点を持つと上手くいくでしょう。 これは私のいるお笑いの世界でも同じです。売れる芸人は必ずと言っていいほど、付き合う相手を選びます。これは良し悪しではなく合う合わないの話です。そうすることで、芸に集中できる環境をつくり、メキメキと実力をつけていきます。 合わない人にはリスペクトさえ持っていればなんの問題もないですから、ぜひ頭の片隅に「人間関係は広くなくても深めればいい」ということを入れておいていただけると幸いです。
本多正識