指導した子どもたちと記念撮影をする岡田（後方中央）

　Ｂ２ベルテックス静岡の岡田雄三（２８）が企画する「めぐるぞうプロジェクト」が２９日に最終回を迎える。昨年８月からスタートしたプロジェクトで、県内１２０のミニバスチームに出向いて指導。現役選手がシーズン中から行うのは極めて異例で、約１０か月かけて希望のあったチームの会場に赴き、いよいよ沼津市内での指導がラストとなる。 　全国的にも珍しいＢリーガーによる“出張教室”。「子どもたちを対象に何かやりたい」という思いで始まった。「来てもらって教室を開くのはよくあるので、いつも練習するところにこちらからお邪魔しちゃおうと」。子どもたちには慣れた環境下で行うため指導を受けやすいメリットもある。 　シーズン中、疲れた体にムチ打つこともあった。自身でハンドルを握り、東は河津町から西は湖西市まで県内を横断。「少しでも、ベルテのこと、僕の名前を覚えてもらおうという思いでした」。９つのスポンサーの支援を受け、指導した“生徒たち”には岡田の背番号３を記したオレンジのＴシャツを贈呈。「シーズン中、会場でシャツを着て応援してくれる姿は力になりました」と、かみしめた。 　２０２４―２５年シーズンもベルテの一員としてシーズンを迎える。「また何か企画したい」。第２弾は思案中。岡田が今後もバスケ界のために地道な活動を続けていく。（塩沢　武士）