佐野勇斗“広海”の葛藤に涙…清原果耶とのエモすぎる”神シーン”とは? ドラマ『マイダイアリー』第5話考察レビュー
毎週日曜夜10時より放送中のドラマ『マイダイアリー』。本作は、清原果耶が演じる、社会人になった主人公・恩村優希が、大学時代を振り返り、何気ない日常や仲間との繋がりをノスタルジックに紡いでいくヒューマンドラマ。さっそく、第5話のレビューをお届けする。(文・西田梨紗)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】 【写真】佐野勇斗“広海”の辛い過去に涙…。貴重な未公開カットはこちら。ドラマ『マイダイアリー』劇中カット一覧
ギフテッドの人知れぬ悩み
いつから置いてけぼりになったんだろう。 社会になじめない自分を責めたり、そんな自分のせいで大切な人を巻き添えにしてしまうと怯えたりすることがある。『マイダイアリー』(ABCテレビ・テレビ朝日系)5話ではギフテッドの広海(佐野勇斗)の苦悩がテーマになっていた。 幼い頃は周囲から一目置かれる存在であっても、その才能が年齢を重ねるごとに目立たなくなることは少なくない。期待の新星と称賛される人は次々に出てくるし、史上最年少記録は更新されることが多い。 周囲から秀でた何かがあれば多少の欠点があっても目をつぶってもらえたり、その欠点も天才の証として称えられたりすることもある。しかし、凡人であれば、その欠点は攻撃の対象になることや、生きづらさの原因になることもある。 ギフテッドの広海は数学の才能に恵まれているものの、多くの人たちの中に溶け込むことを苦手としている。彼は人や物が無秩序に動く限られた空間に自分がいることにつらさを感じたり、無意識のうちに左右異なる靴下を履いたりしてしまう。 小学校に通うことをやめ、広海はギフテッドを支援する団体に母親のすすめで入り、かっちゃんこと克弥(福崎那由他)に出会った。自分と同じように左右違う色の靴下を履く克弥の存在があり、あいつ変なやつって指をさされることがないこの場所を居場所だと感じていた。 しかし、同窓会で久しぶりに再会した克弥はかつてのかっちゃんではなくなっていた。再会した当初は、左右違う靴下をお互いに笑い合い、ふたりは当時のままで、同じ世界にいるように見えた。しかし、広海はそうでない現実にすぐに気づくことになる。克弥は小説家になる夢をあきらめ、新聞社でバリバリ働き、結婚し、父親になっていた。また、彼は左右別の靴下を間違って履いているのではなく、当時を懐かしんであえて左右異なる靴下を履いていることも明かした。 それどころか、克弥は「ねえ バイトとかしてる? 社会になじむ努力してる? いつまでも 特別じゃいられないこと わかってるんじゃないの? ひーちゃんは もう こっち側の人間なんだよ」と、広海を説教した。 克弥は広海にいじわるでこう発言をしたわけではない。幼い頃は特別扱いされたり、支援者に守られたりしていても、誰かの傘下に一生いられるわけではない。克弥は社会に揉まれる中で、自分にも他人にも厳しくなっていったのだろう。