千葉県地銀の中間決算は2行が増益 3行とも法人向けコンサル業務などが好調
千葉県内地銀3行が令和6年9月中間決算を発表した。本業のもうけを示すコア業務純益は千葉銀行が13・6%増の532億円、京葉銀は0・5%増の96億9400万円、千葉興銀は0・8%減の60億6700万円。法人向けのコンサルティング手数料収入などの役務取引等利益が、いずれも好調だった。3行とも、5月に公表した令和7年3月期通期の業績予想を上方修正した。 千葉銀は国内貸出金が順調に推移したほか、役務取引等利益は12・2%増の167億円で、上期として5期連続で過去最高を更新。このうち法人ソリューション関連が90億円で、利益の増加を押し上げた。米本努頭取は「総じて好調な結果になった」と総括。日銀がマイナス金利政策を解除したことで、預金獲得競争の激しさを増す中、「我々の強みは対面での営業。営業力の強化と、効率化を両立させた店舗ネットワークを構築する」と意気込んだ。 京葉銀は役務取引等利益が6・6%増の35億2100万円。最終利益は82億円で、平成26年9月以来10年ぶりに80億円を超えた。熊谷俊行頭取は「企業の課題となっている人手不足やITリテラシー不足について、我々が側面的に協力させていただく」と、さらなるニーズの掘り起こしに意欲を示した。 千葉興銀は役務取引等利益が2・1%増の39億2500万円で、2期連続で過去最高を更新。梅田仁司頭取は「充実した決算内容だ」と振り返った。コスト上昇分を価格に上乗せする「価格転嫁」が十分に進んでいない中小企業への支援については、「デジタルトランスフォーメーション(DX)を導入しての生産性の向上などで一生懸命支える」と強調した。(松崎翼)