AmazonのAI活用法。最適な商品提案でアパレルのCVRアップ、返品率低下につなげる施策とは?
AmazonがAI(人工知能)を活用してアパレル商材のコンバージョン改善に取り組んでいます。取得した過去のデータを活用して顧客に適したサイズを適切にレコメンド、購入率の向上や返品率の低下につなげているようです。そして、Amazonマーケットプレイスで販売する小売事業者は、Amazonが提供するこれらの情報を利用し、アパレル商品の効率的な販売につなげています。
アパレル商品のコンバージョンをアップさせるAmazonのAI活用法
Amazonによると、特定のサイズを薦められた消費者はそのアパレル商材を購入する可能性が高くなり、返品率も低くなるということです。そのAmazonは、AIを使ってレコメンドし顧客の購買体験を向上させる4つの方法を紹介しています。
Amazonのファッション領域のコンピューター・ビジョン・機械学習担当ディレクターであるアプールヴ・チャウドリ氏は自社のコーポレートニュースのなかで、アパレル販売におけるAIの利用事例について詳しく説明。その事例では、AmazonをAIを活用した商品レコメンド、そして、どのデータポイントを使っているかを解説しています。
■ (1) 顧客にぴったりのサイズを薦めるレコメンド AmazonはAIに内包される機械学習モデルを使い、消費者が過去に共有した他のデータから最もフィットしそうな衣料品のサイズをレコメンドします。 そのアルゴリズムは、似たようなサイズの服を購入し、服のフィット感について似たような好みを持つ消費者をグループ化するもの。特定アイテムの詳細、サイズ表、カスタマーレビューによる回収率、そのアイテムを購入した消費者に関するデータに基づいています。たとえば、オーバーサイズやスリムフィットなど、似たようなフィット感のアパレルアイテムもグループ化しています。
Amazonはそれらの情報を利用し、同じサイズの消費者が購入したデータに基づいてサイズに関するレコメンドを行います。このアルゴリズムは、サイズの変化にも適応することが可能。たとえば、子供服について、前の月に購入したサイズよりも大きいサイズをレコメンドするといったことなどです。