「鈴木」姓を題材に映画撮影…ルーツの海南で12月から、人と人のつながり描く
「鈴木」姓を題材にした短編映画「SUZUKI」の撮影が12月、和歌山県海南市内で行われる。県出身の俳優、坂口勝紀さん(32)が初めて監督を務める。来年1~2月に開催される「第2回きみの海南映画祭」で上映する予定だ。(豆塚円香)
鈴木姓のルーツは海南にあるといわれる。SUZUKIでは、鈴木姓がいなくなった世界で、繰り広げられるコメディー作品。海南に発祥地があるとされるミカンが物語の鍵を握るといい、30分程度の短編に仕上げる計画だ。
坂口さんは和歌山県紀の川市で育ち、同県紀美野町にある現在の「りら創造芸術高」を卒業した。その後、大阪で主に舞台で活躍。今年は女優の藤原紀香さんが主演した舞台「カルメン故郷に帰る」にも出演した。
そんな坂口さんだが、約10年前に俳優をやめたいと悩んだことがあった。その時、たまたま海南市で行われた舞台に出演し、思いとどまった。「地域の人の熱い思いに刺激を受け、芝居を続けることを決心した」と振り返る。
「映画を作るなら、大好きな海南で」と考えており、今回、初めての監督作品を海南で撮影することになった。坂口さんは「人と人のつながり、思いを伝えることの大切さ、友情とは何かがテーマだ。この街で見たこと、学んだことを映画にしたい」と意気込む。
12月3~5日の撮影に協力してくれるエキストラ15人程度を募集している。「海南市愛にあふれる人」が対象。応募多数の場合は選考する。
希望者は11月15日までに応募フォーム(https://form.run/@suzuki-kainan)で申し込む。
問い合わせは、脚本を担当する加藤遥子さん(080・3784・1923)。