中学受験、志望校選びは「偏差値の高さ」より「わが子に合うか」 子どもの五感は侮れないとプロが言う理由とは?
秋になり、中学受験生はいよいよ志望校を固めていく時期です。「学校選び」のポイントについて、プロ家庭教師の安浪京子先生に聞きました。子育て情報誌「AERA with Kids2024秋号」(朝日新聞出版)から紹介します。 【マンガ】小5の終わりからの受験勉強で難関大付属中に合格! サッカー少年が受験を突破できた“理由”とは(全33枚) ■子どもの五感を通した感想は意外と侮れない 秋以降は志望校を固めていく時期。各中学校で学校説明会や学園祭が開催されます。学校に対する漠然としたイメージや偏差値、ブランド名といった色眼鏡を外して、できるだけさまざまな学校に足を運んで、ホームページ、パンフレット、口コミではわからない「学校の持つ雰囲気」をぜひ体感してきてください。 実際に学校に訪れてみると、親と子どもとでは、見ているものも感じることも違うということがわかるでしょう。 大人はやはり教育内容や、大学合格実績などが気になるものですが、まだ小学生のうちは「校舎がきれいだったから」といった大人から見ると一見安易に思える理由で志望校を選ぶこともあります。 「そんなことで」と思うかもしれませんが、実際、十分な学習スペースがあったり、理科室や視聴覚室が整っていたりと、学習環境が整っている学校に魅力があるのは確かです。 一方、校舎が荒れているように感じてしまうところは、経営的にうまく回っていない場合もあります。子どもの視点もあながち無視できないと思って、ぜひお子さんの率直な感想をいろいろ聞いてみましょう。 そして学校に行く際は、自家用車ではなく、通うときに実際に使うことになる公共交通機関をぜひ利用して、通学経路や通学時間も確認しておきましょう。学校のホームページに記されている通学時間の目安はあくまで参考程度に。実際に電車やバスに乗ってみると、通勤、通学ラッシュで乗り換えに時間がかかりそうだ、などが見えてきます。 ■通っている生徒に素朴な質問をしてみよう また、せっかく文化祭や説明会に足を運ぶのであれば、在校生と話す機会を見つけ、素朴な質問をして素直な意見や感想を聞いてみましょう。