能登半島地震で5メートルの津波が押し寄せた能登町・白丸地区、大穴が開いた郵便局を「震災遺構」に
石川県能登町は、能登半島地震の津波で被災した同町白丸の白丸郵便局を「震災遺構」として保存・活用する方針を決めた。事業費100万円を含む今年度一般会計補正予算案が10月29日、町議会で可決された。屋内外の見学ができるよう、来年度以降に建物を改修する。 【写真】津波で壁が破壊された家。がれきには雪が降り積もっていた(1月14日、石川県能登町白丸で)
木造平屋建ての白丸郵便局は、津波で窓が割れ、壁が崩れて穴が開いたまま現在も業務を休止している。町は所有者の同郵便局の大形格(ただす)局長から土地と建物の寄付を受けた後、ブルーシートなどで保全し、来年度以降に内部の改修を行う。
白丸地区には最大約5メートルの津波が押し寄せたといい、高さを示す看板も設置される予定だ。町総務課は「自然災害の脅威を知ってもらうとともに、防災教育などにも役立てていきたい」としている。