コミケの即席撮影会に、コスプレ写真家はなぜ集う?撮影会デビューはいかに
「コミックマーケット(コミケ)93」が昨年末12月29~31日、東京国際展示場(ビッグサイト、東京都江東区有明)で開かれた。3日間の来場者が合計55万人にものぼる大きなイベントだ。アニメや漫画などの同人誌の即売会がメインだが、コスプレイヤーたちの姿も多く見られる。 いまやコミケは写真家とコスプレイヤーを繋ぐ重要なイベントとも位置づけられている。まずはコミケでコスプレ撮影の面白さに目覚め、本格的な作品撮りにハマる人も多いという。会場に足を運んでみた。
本格的なコスプレ写真家の登竜門・コミケに行ってみた
同人誌の即売会イベント「コミケ」は、オタクではない人たちの間でも、いまやすっかりおなじみだ。近年では思い思いの衣装を身にまとったコスプレイヤーたちが多く集まることで注目されている。コミケを運営するコミケット準備委員会も、コスプレイヤーを撮影したい、写真家に撮られたいという声に対応してコスプレエリアを開放し、参加者どうしが気軽に楽しめる即席撮影会の場を提供している。
以前、取材したコスプレ写真家やコスプレイヤーが口にしていたのは、「コミケで知り合って、その後に作品撮りをするようになった」ということ。コスプレ撮影初心者から、まさに本格派まで、あらゆるクラスのコスプレ写真家をはじめ、コスプレイヤーが集結するのがコミケなのだ。 今回、筆者がコミケにやってきたのは、本格的なコスプレ写真家に会うためだ。長年、写真業界に関わってきた筆者の“嗅覚”を頼りに、作品撮りにこだわりを持っていそうな人を探した。
コミケでしか出会えないレアなコスプレにテンションが上がる
まずは多くの人が集まっている庭園エリアへと向かった。スマホで撮影する人や人物写真を撮り慣れていないような人が多い中、身のこなしや佇まいが撮影慣れしている雰囲気の人を発見。さっそく声をかけてみた。 コスプレ写真家・けもしさんは、コスプレを撮影するようになって7年ほどだという。もともと工場夜景などを撮影していたが、小中高の先輩に「大阪ストリートフェスタ」というイベントに誘われ、コスプレイヤーを撮影したのがきっかけだという。