イーサリアム、次の大規模アップグレード「ペクトラ」を2部に分割か
主要なスマートコントラクト・ブロックチェーンであるイーサリアムが最後にメジャーアップグレードされてから、まだ 6 か月しか経っていない。しかし、開発者にとって次に取り組むべき優先事項は非常に多く、一度にすべてを行うことはできないという認識が高まっている。 そのため、イーサリアムの開発者は、待望のペクトラ(Pectra)アップグレードを 2部に分割することを検討している。 ペクトラは、これまでのイーサリアムの中でも最大のハードフォークになる予定であった (ハードフォークとは、ソフトウェア・アップグレードの技術的なブロックチェーン用語として今回使用している)。しかし、一部の開発者は、新機能のパッケージ全体が扱いにくくなったと主張し、その複雑さと、あまりにも多くのことを過度に早く行うリスクを理由として、パッケージを分割したいという希望が表明されている。 先週行われたコア開発者による電話会議で、イーサリアムの開発者たちはハードフォークを2部に分割することが実現可能かもしれないという考えを検討し始めた。 ペクトラの分割を推進したコア開発者の1人であるEF DevOpsエンジニアのパリトシュ・ジャヤンティ(Parithosh Jayanthi)氏は、テレグラム(Telegram)でCoinDeskに対して「主にバグのリスクを減らし、両方のフォークをより早く世に出せるようにするため、2つのフォークに分割することを検討している」と語った。 ギャラクシーデジタル(Galaxy Digital)の研究担当副社長クリスティン・キム(Christine Kim)氏のレポートによると、ペクトラの第1部には、イーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏が22分で書き上げたことで有名なウォレットの改善を目的としたEIP-7702を含むイーサリアム改善提案(EIP)が含まれる。第2部では、EOFとして知られるイーサリアムの仮想マシンのアップグレードを目的としたEIPが見られる。 現地時間9月18日、イーサリアム開発者は、今後の全コア開発者を対象としたコンセンサスレイヤーコールで、ペクトラを2つのフォークに分割するかどうかを決定する予定となっている。