【このブガッティなんぼ?】2014年に顧客の特別な要望により作られた史上最も高価なワンオフモデルのヴェイロン販売中!
ここでシャシー「8100」に話を移そう。2014年、ブガッティの長年の顧客(レジェンド全6モデルとヴェイロン スーパースポーツ数モデルなどをオーダーしている)が、史上最も過激でエクスクルーシブな「ヴェイロン」を作ることを思いつく。そのインスピレーションとなったのが、2007年に5台製造された「ヴェイロン ピュールサング」である。「ピュールサング」が特別なのは、ボディパーツの一部が磨き上げられたアルミニウム製である一方、ボンネットとルーフはビジブルカーボンファイバー製であることだ。しかし、このヴィテッセの顧客はそれ以上のものを求めている。もっともっと!
史上最もエクスクルーシブなヴェイロン
複雑さと衝突規制を遵守するため、ピュールサングのフロントエプロンはアルミニウム製ではなく、単に塗装されている。サイドパネルはアルミニウム製だが、溶接されている。シャシー「8100」の非常に几帳面な顧客が最適化を望んだ2つのポイント。
広告の記述によると、彼は「グランスポーツ ヴィテッセ」の注文確認書に、すべてのボディパーツは1枚のアルミニウムから作られ、サイドパネルは溶接されていないことを明記していた。
それがこのヴェイロンが高価だった理由である
ブガッティのエンジニアにとっては、ほとんど不可能な仕事であったが、それでもブガッティは着手した。CADプログラムを駆使して非常に複雑な計算を行った結果、「グランスポーツ ヴィテッセ」のボディパーツをすべてアルミニウムで製造するには、原材料として約20トン(!)のアルミニウムが必要であることが判明した。これは天文学的なコストを伴う法外な労力である。 その製造コストは、当時の通常の「ヴェイロン グランスポーツ ヴィテッセ」の新車価格(総額237万ユーロ=約4億700万円)よりも高かったと言われている。そのため、ブガッティはこの注文をキャンセルしたいと考え、顧客にはより導入しやすいコンフィギュレーションに変更するよう提案した。
しかし、ブガッティはこの計算を、間違いなく大きな影響力を持つ顧客抜きで行った。彼は、「ヴィテッセ」を自分の希望通りに作らなければ、注文したすべての車をキャンセルし、今後ブガッティを注文しないと脅したと言われている。どんな費用がかかろうとも。そして、妥協することなく「ヴィテッセ」を製造することが決定された。