子どもが茨城から東京の大学へ進学しますが「1人暮らし」を希望しています。交通費や通学時間を考えると、アパートなどに住まわせるほうが良いでしょうか?
茨城県に住んでいる人が東京の大学に進学した場合、自宅から通学するのと学校の近くに下宿するのでは費用にどれくらい違いがあるのでしょうか。自宅通学の場合にかかる交通費や学校に通うのにかかる時間、下宿する場合にかかる費用の平均額、下宿している大学生のお金のやりくりなども気になるところです。 ここでは、自宅通学と下宿の場合にかかる費用の比較や下宿の費用を抑えるコツを紹介します。
取手から大岡山までの定期代とかかる時間
茨城県取手市に住む人が大岡山にある東京工業大学に進学した場合、通学定期代は1ヶ月でどれくらいかかるのでしょうか。定期券は1ヶ月単位で買うより6ヶ月単位で買うほうが1ヶ月あたりの出費は安くなるので、1ヶ月分の定期代は6ヶ月定期代の6分の1で計算します。以下はいずれも6ヶ月定期代です。 取手から日暮里まではJR常磐線、日暮里から大井町まではJR京浜東北線でかかる費用は6万4800円になります。大井町から大岡山までは東急大井町線で1万3340円になります。取手から大岡山までの6ヶ月定期にかかる費用は合計7万8140円です。1ヶ月あたりの定期代は両方合わせて約1万3023円になります。 ちなみに、6ヶ月定期を購入して1ヶ月分に換算した場合は、1ヶ月定期を購入した場合と比べて、6ヶ月で8740円、1ヶ月あたり約1457円安いです。 ・取手駅から大岡山駅までにかかる時間 取手駅から大岡山駅までにかかる時間は、JR常磐線、京浜東北線、東急大井町線経由で1時間13分です。また、東京工業大学は大岡山から徒歩1分でアクセスできます。取手駅の駅前に住んでいる場合、通学にかかる時間は約1時間20分ほどです。
東京23区で一人暮らしをする場合にかかる費用と収入
全国大学生活協同組合連合会の「第58回学生生活実態調査」によれば、自宅生の1ヶ月の生活費は6万3580円でした。それに対して下宿生の1ヶ月の生活費は12万3630円となっています。自宅生と比べると下宿生の生活費は6万50円高いです。 物件情報サイトSUUMOによれば、東京都23区で1Kのアパートを借りる場合、目黒区の家賃相場は7万8000円となっており、23区内では4番目に家賃が高い地域です。先の学生生活実態調査は全国平均で住居費が53020円となっているため、目黒区に住む場合は単純計算で住居費が約2万5000円高くなります。 また、総務省の「消費者物価地域差指数-小売物価統計調査(構造編)2022年(令和4年)結果-」によれば、東京都は水道・光熱費を除き10大費目の物価水準が平均より高いです。 10大費目とは住居、食料、光熱・水道、教養娯楽、教育、交通・通信、諸雑費、被服および履物、家具・家事用品、保健医療にかかる費用をいいます。そのため、23区内で下宿をすれば、住居費以外の部分でも出費は多くなるでしょう。 ・下宿生の1ヶ月の収入 先の学生生活実態調査によれば、下宿生の1ヶ月あたりの仕送りは6万7650円、奨学金は2万640円、アルバイトが3万2340円、定職が490円、その他が3180円で合計は12万4290円です。東京は物価も高いものの、アルバイトをしたときの最低賃金は全国で最も高く1113円です。同じ時間アルバイトをするなら、他の地域より収入は多くなるでしょう。