[DIY整備のコツ] ネジ穴までサビたボルトを壊さず抜くには”焦らず急がず”
作業はカンタン! 大切なのは根気です
外し方はいたって簡単です。 まずはできるだけ強力な潤滑剤を用意してください。正直な話、安物はおすすめできません。ネジを折らずに抜くためには、可能な限り抵抗を減らせる潤滑剤があると心強いです。 まずは、潤滑剤を隙間にたっぷり注入して、 ハンマーを用意して、 ガンガン!と容赦なく衝撃を与えて、ボルトのネジ穴の固着を解除する一方で、少しでも隙間を作って潤滑剤を浸透させます。
大切なのは「行ったり、来たり」
ボルトが動くようになったからといって、焦って抜いてはいけません。1/8回転くらい回したら、また1/8回転戻して、また回す・・・といった具合で、行ったり来たりを繰り返しましょう。 これは潤滑剤を中に浸透させるという目的もあるのですが、内部に発生しているサビを壊して、細かく粉砕して、可能な限り隙間から排出するのが目的です。行ったり来たりを何回も繰り返したら、こまめに潤滑剤を注入します。 新しい潤滑剤を追加するのも大切ですが、砕かれたサビを排出する役割もあります。エアブローするのも有効なので、とにかく少しでも錆を外に排出してください。1/8回転が1/2回転になって、やがては1回転になって・・・そうやって行ったり来たりを繰り返してるうちに、ある時点から急にボルトの回転が軽くなるはずです。 そうなればしめたもの! そこで焦って抜くのではなく、もう1回スタート地点に戻ってから潤滑剤を吹きましょう。ハンドツールから感じる手応えに気をつけながら抜いていけば、ほぼ間違いなくボルトを抜くことができます。
はいっ! 抜けました~!!
中でどれほどサビが発生していたかわかりませんが、抜けたボルトを見る限りでは、ご覧の通りかなり錆が発生していたのが分かります。やっぱり酷かったんだね~・・・! 私は過去に同じようなパターンでボルトを折ってしまった経験があります。構造上そんなことはありえないと思いつつも、ある程度回った最後の最後でいきなりポキっと折れてしまったのです。それほどにサビがネジ穴に詰まった時の抵抗は大きいので、どうか皆さんもご注意ください。 なんたってこの構造で折れたボルトを抜き去るのはとても大変ですからね~(汗)。この記事が皆様の参考になれば幸いです。今回も最後まで読んでいただきありがとうございました~!
────────── 【DIY道楽テツ】バイク雑誌の編集に携わったのち、20年以上の溶接の経験を活かしてDIYに勤しむYouTubeクリエイター。「バイクを元気にしたい!」というコンセプトで定期的に動画を配信している。 ※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。
ヤングマシン編集部