[DIY整備のコツ] ネジ穴までサビたボルトを壊さず抜くには”焦らず急がず”
これまであらゆるパターンの「固着したボルト」と戦って(戯れて)きましたが、今回もちょっとややこしい固着ボルトに出会いました。「スキマ」につけ込んだ、油断も「スキ」もない「頑固」モノ。焦らずじっくり外していきましょう~! 【この記事の写真をまとめて見る】[DIY整備のコツ] ネジ穴までサビたボルトを壊さず抜く ※本記事は執筆者の個人的体験に基づくもので、すべての状況に当てはまるものではないことをご了承ください。
「固着したボルト」というのは実に個性豊かです
全く同じ人間がいないのと同じように、全く同じ症状の固着ボルトには出会ったことがありません。それが難しくもあり、また楽しくもあるわけですが、今回も楽しい(ややこしい)固着ボルトに出会いました。 今回のターゲットはコチラ! 古いオフロードバイクのステム、フロントフォーククランプ部分のボルトが固着していて回りません。 メガネレンチでグッと力を加えると何とも嫌な感触が伝わってきます。感触だけですぐわかりますね。 「あっ、コイツ、面倒くさいやつだ!」 それもそのはず。サイドから見ればわかるのですが・・・ クランプの構造上、真ん中あたりに隙間があります。 これ、どうしてタチが悪いかというと、この真ん中の部分だけボルトのネジ山が空気や水に触れやすいのです。つまり、この隙間の奥まった部分にサビが発生しやすいということ! とは言ってもこのクランプの構造上、手前の部分にネジ山は切られていない単なる穴なので、多少は錆が発生したところで問題はないのですが、長年放置されたバイクなどの場合、その隙間が錆でギッシリと埋め尽くされてしまうことがあるほどなのです。 これが非常にタチが悪い。 ただでさえネジの抵抗が大きいのに、知らずに回すと、その穴の中にサビが押し込まれてしまい、せっかく回ったボルトもサビもろとも押し込まれて、さらに抵抗が増すハメに。結果、抜くことも戻すこともできなくなってしまって、M8ボルトなんか簡単に折れてしまうのですよ。 つまりどういうことかというと、固着したネジを回るようにする一方で、中に発生したサビを砕いて細かくしてできるだけ排出しなければならないわけです。中の状況を目視できないのが何とも大変なんですよね~…。