今年の夏はどのくらい暑くなる?暖冬のあとは冷夏じゃないの!?気になる夏の予想を気象予報士が解説
たとえ「平年並み」でも厳しい暑さ
現在、気象庁の予想でこの夏は平年より暑くなりそうだと発表されていますが、じつはたとえ平年並みだったとしても、体感として「厳しい暑さ」になることを覚えておく必要があります。 というのも、「平年」というのは直近の30年間の平均のことを言い、現在使われている平年値は1991年~2020年の平均値なので、1980年代以前の気温は平均に含まれていません。 一方で、地球温暖化と都市化により、日本の気温は1980年代よりも90年代以降のほうが、当然ながら暑くなっています。 つまり40代以上の人にとっては、「平年並み」は小学生の頃に経験した暑さよりも暑いのです。 そのため、たとえこのさき予報が変わって今年2024年の夏が「平年並み」だったとしても、油断できません。
暑さは「気象災害」!?備えは早めに
春から夏にかけて、梅雨や台風の大雨に備える人は多いと思いますが、じつは暑さも「気象災害」ととらえることができます。 というのも、熱中症で亡くなる人は、毎年全国で1,000人ほどいるためです(厚生労働省データより)。 そのため、暑さへの備えは早めがおすすめ。 たとえば何年も前に買った熱中症対策グッズは、まだ使える状態でしょうか。 ひんやり感じるタイプの下着はくり返し使っていると効果がなくなってしまうこともありますし、携帯用の小型扇風機は壊れかけた状態で使うことで深刻な事故につながることも…。 今のうちに確認して、いざというときに困らないようにしておきたいですね。 ■執筆/植松愛実さん 気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。 編集/サンキュ!編集部
サンキュ!編集部