「サブウェイ」がなぜワタミに?考えられる3つのメリット、素人には「オーダーが難しい」問題は改善できるのか
そもそも限られたターゲットの中でも、サブウェイが178を超えるまで店舗を拡大できたのはすごいことである。ファストフードチェーンの中でも「ロッテリア」「バーガーキング」に次いで6位につけるなど、その存在感も大きい。ワタミの子会社になったことで、一気に上のチェーン店を抜き去る可能性も十分にある。 ■「オーダーの難しさ」をどうするか 2.デジタルツールの活用 ただ、客層が広がっても、利用し続けてもらえないと、店舗の拡大が難しいのも事実だ。サブウェイの客層が、これまで主に20、30代に限られていたのは、そのオーダーの難しさが1つの要因になっていたといってもいい。
サブウェイではオーダー時に、パンの種類や野菜、トッピング、ドレッシングなど、選ばないといけないことが多い。その複雑なオーダースタイルから、何をどのような基準で選んでいいのか分からずに戸惑ってしまうお客の姿も目立つ。 そうした点をサブウェイも課題に感じていて、近年ではアプリによる事前オーダーや、セルフオーダーシステムの導入した新しい時代にあった店づくりを、「フレッシュ・フォワード」というコンセプトで進めているが、まだ全店舗の10%にも満たない。実際、SNS上では、もっと導入を進めてほしいという声は大きい。
もっとも、セルフオーダーシステムなどは導入して終わりのサービスではない。お客がよりオーダーしやすいように改善を重ね、現場で使ってもらえるようにしないと意味がない。 ワタミは「から揚げの天才」や「bb.qオリーブチキンカフェ」でキオスク端末のセルフオーダーシステムを導入している。また、和民や「焼肉の和民」などではテーブルオーダーシステムを活用するなど、多様な業態でデジタルツールを導入し、そのノウハウを蓄積している。そうした実績がサブウェイの全店舗へのセルフオーダーシステムの導入や改善の後押しとなる可能性もある。