大阪でS・タイラーに声かけられたイーゼル芸術工房の今
音楽だけでなく、それぞれが得意分野で生計立てる
イーゼル芸術工房は、自分たちのバンド活動をはじめ、通天閣史上初のオフィシャルバンド「通天交響楽団」として顔ももち、アイドルプロデュースなど幅広い取り組みを行っている。
また、共同生活の場をみると、人気ゲーム「マインクラフト」の実況映像を作ったり、音楽制作に取り組むなど、すき間があれば楽器かパソコンなどの機器が置かれており、場所によっては歩くのも大変だ。竹下さんは「家賃は11万円なんで、いろんなことをやりながら生活しないと。もうスティーヴン・タイラーさんに声をかけられて2年半になりますから」 そうイーゼル芸術工房といえば、エアロスミスが日本公演中にボーカルのスティーヴン・タイラーが大阪梅田を歩いていた時に、路上ライブをしていた彼らを見て「すばらしい」「セッションしよう」と評価。翌日に行われたコンサート会場へ招待され、セッションしたことがネットニュースをはじめ、テレビや新聞でも取り上げられた。 「いまのグランフロント大阪近くの路上で演奏してたんですけど、次の日のコンサート会場へ入るまでは信じられませんでした。すごい厳重なセキュリティで。そこへ入るまでは信じられませんでした」と竹下さん。年代的には映画「アルマゲドン」の主題歌で聴いてはいたが、まさかこんな世界的なミュージシャンと一緒になれるなんて。夢のようなひと時を送ったという。
みんなの母校 大教大の目の前で音楽発信
あれから約2年半。同バンドは今も変わらず路上ライブを行っており、地道に活動を続けている。メンバーはみんな、拠点の目の前にある大阪教育大学のジャズ研究会で知り合い、後にこのバンドを結成した。 ここに拠点を置き今年で7年目。竹下さんは「これからも大好きな音楽で食べていけるよう、メンバーそれぞれが努力して、がんばっていきたい」と意気込む。2代目ビリケンさんが見守る中、きょうも柏原から新たな音楽が生まれているのかもしれない。