【異例の展開】「あなたは大罪人」特捜部の取り調べ映像が法廷で公開 主任検事も机たたき怒鳴る過去も…証拠示され「思い出した」
■「使った言葉は不穏当」も法廷で検事は「怖い顔で怒らなくても…」
その後、証言台に立った男性検事は、取り調べについて「ウソや言い訳を重ねていると感じ、真摯に取り調べに向き合ってほしいと思って机をたたく行為や大声で厳しく問いただした」などと証言しました。 また、山岸さんの代理人弁護士から「反省の一言もない?」と問われると「聞かれていないので。使った言葉は不穏当で、全く自分に非がないと言いたいわけではない。同じことはまずしないと思います」と語りました。 その一方で、無罪判決に対する感想を問われた検事は「非常に残念な判決と思った」と発言。男性検事が山岸さん側の弁護士に対し「そんな怖い顔で聞かなくても…」と意見すると、弁護士は「あなたから距離も離れているし、机もたたかないけれども」と返す場面もありました。 山岸さんは検事に「あなたが先ほど『怖い』とおしゃったが、元部下も当時怖いと感じたと思わなかったのか」と尋ねると、「本人に聞かないとわからないが、腹の据わった方ですので」と答えました。
■「逮捕待った方が」進言も…主任検事「記憶にない」「回答差し控える」の繰り返し
証人尋問2日目の14日、事件関係者の1人の取り調べを担当した男性検事と、事件の主任検事が出廷。この事件関係者は、山岸さんが関与したとする供述を撤回したため「逮捕は待ったほうがいい」と主任検事に進言していたことが判明していました。 進言した男性検事は法廷で「事件関係者がこれまでの供述を撤回したため、証拠関係が変わると思ったので主任検事に伝えた。主任検事からは『検討する』と返答があった」と説明しました。 その後、進言を聞き入れなかったとされる主任検事が証言台に立ち、主任検事は「進言は記憶に残ってはいない。担当検事が言っているならそう」と述べた上で、「事件関係者の撤回前の供述の方が信用性が高く、逮捕に影響しないと考えた」と答えました。 山岸さん側から進言の経緯など詳細を問われたものの、「覚えていない」「記憶にない」などと繰り返し、逮捕・起訴に至る過程についても「職務上の秘密にあたり、証言は差し控える」という回答に終始しました。
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