大谷翔平の打撃スタイルに異変が…?ドジャースで急降下した「指標」とは?
では、なぜ三振数が大幅に減っているのか。球種別にはチェンジアップを中心とするオフスピードのボールに対し、コース別には外角の真ん中~高めに対し空振りや三振をしにくくなったことがうかがえる。 米分析サイト『Baseball Savant』のデータからは、3球種区分(ファストボール、ブレイキングボール、オフスピードボール)別にみた大谷選手の空振り率は以下に推移している。 2021~2024年にかけて、オフスピード系の球種(スプリット、チェンジアップ、フォーク、スクリュー)の空振り率がほぼ半分になっている。 この低下傾向は、MLB入りした2018年からさかのぼってみるとより明らかだ。2018年は50%近い数字を示し最も空振りしやすかったオフスピード系が、2024年には最も空振りしにくい球種になっているのだ。 他の2球種区分に関しても、2023年に一旦上昇しているが、2021~2024年でみると低下傾向にある。 詳細な球種区分でみると、特に2023~24年にかけてのチェンジアップに対する空振り率やK%の低下が目立つ。2021~2024年の間のこれらの指標の推移は以下のとおりである。 空振り率:36.6%→30.5%→32.6%→19.2% K%:29.3%→23.0%→19.4%→13.3%
高い修正能力も一つの要因?
コース別には外角球、特に外角高めに対し空振りや三振をしにくくなったのが特徴である。『Baseball Savant』のデータに基づき、K%が30%近かった2021年と2024年を比較すると、外角球、特にボール球を含む外角高めの空振り率やK%が大幅に低下している。 2021年は43%を記録した外角高めのストライクコースのK%は、2024年は0%だ。外角低めのストライクコースの空振り率およびK%が20%ポイントを上回る低下をみせている点も見逃せない。
空振り率