「這い上がれよ」不振であえぐ楽天・伊藤裕季也選手を救ったのは三木肇新監督の一言「自分の使い方とかモチベーションとか言っている立場じゃない」と気づかされた【ヒーローインタビュー】
■試合後、渡辺投手から言われたことは… 楽天 伊藤裕季也選手: あの日、試合終わってから一緒にご飯食べた。何回か“本当にありがとうございます”って言っていた。 シーズン前半は不振にあえぎ2度の2軍落ちを経験。精神的にもかなり追い込まれていたそうです。 楽天 伊藤裕季也選手: すべてが終わったみたいな。モチベーションを保つのが難しいというか。“どうしたら試合に出られるんだろう”とずっと答えが出ない毎日で。何をしたら正解か、何をしたら出られるのか、というのが“自分ではどうしようもない”と思ったりもして、正直、グラウンドに行かなきゃダメかなっていうのも思った。僕の中ではファームに落ちてから前を向き始めたって感じです。 ■伊藤選手を救った一言とは… 出口の見えない伊藤選手を救ったのが三木肇新監督。当時は2軍監督としてある言葉をかけ、気づきを与えました。 楽天 伊藤裕季也選手: 三木監督にちょっと話をなんか聞いてもらおうと。客観的に見て(自分の状況が)どうかを聞こうと思ったが、ファーム初日に“きょうからお願いします”と挨拶行った時に第一声が“這い上がれよ”だったので、その後、話しようと思っていたんですけど、なんか僕“その一言でじゅうぶん”と思った。まだまだ僕は“自分の使い方が”とか“モチベーションが”とか言っている立場じゃないとそこで気づかされた。 2軍で結果を残し、8月末に再度1軍昇格。するとすぐに、これまでにない手応えを感じたそうです。 楽天 伊藤裕季也選手: 上がってきて1回目のスタメンで出た試合の時は、僕の中ではすごく自分が変われた瞬間。ファームで三木監督に言われていたことを意識してやってできた試合。1軍でできたっていうのは、すごく僕の中で大きい試合だった。 ■苦手だった得点圏での打撃を克服 9月に入ると、さらに勢いを加速。得点圏打率は5割を記録しチームの勝利に貢献しました。 楽天 伊藤裕季也選手: 三木監督と話をして、チャンスの時だけではないですけど、その状況に応じた 自分ができるバッティングや状況に応じた自分の気持ちの持ち方とか細かいとこまで教えてもらって、そこからそういうのをすごく意識して取り組んだ。1軍に上がってきてからも得点圏に苦手意識はあったが、苦手だった分、より考えようと思ってた時には 入っていたんですけど、それがすごく良い方向につながった。
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