「行方不明展」展示、あるいは鑑賞者に関する特別映像「正体不明」配信決定
7月19日から開催中の、ホラー作家の梨、株式会社闇、テレビ東京のプロデューサーで演出家の大森時生による「行方不明展」。このたび、特別配信映像「正体不明」が販売されることが明らかとなった。 【写真を見る】「正体不明」に関する画像 あらゆる“行方不明”をテーマに、貼り紙、遺留品、都市伝説など、様々な行方不明にまつわる物品や情報などを分類ごとに展示する「行方不明展」。チケットの販売数が4万枚を突破し、9月1日(日)までに開催される。 「行方不明展」では、身元不明 「ひと」の行方不明、所在不明 「場所」の行方不明、出所不明 「もの」の行方不明、真偽不明 「記憶」の行方不明で分類されていた。今回の特別配信映像「正体不明」は、それらとまた別のものだといい、行方不明展、あるいはそれを鑑賞した人々に関する映像なのだという。 ある詩人は、「行方不明」をテーマにして書いた詩のなかで、「ふっと自分の存在を掻き消す時間」が人間には必要だと綴った。透明な回転ドアを押すように、いまいる世界の外にさまよい出てしまう、そんなささやかな「不在」への欲求。ドアの外にあるのがどのような景色なのかは誰も知り得ないが、だからこそ、そこには正体不明の訴求力がある。それを成すことは容易ではないが、その意志を否定することもまた困難だ。そして、彼らは行方不明展のすえに、どのような景色を見たのだろうか。 映像の配信開始は8月9日(金)の20時から。行方不明展を観に行った人も、行く予定がないという人も、ぜひ「正体不明」をチェックしてみてはいかがだろうか。 文/サンクレイオ翼