ダブル不倫の末に恋人を殺害、2000万円を盗んだだけじゃない…《静岡2女性殺害事件》犯人男のヤバすぎる人柄(2010年の事件)
日比野さんの遺体は死ろう化した状態で発見された。発端は、紘子さん殺害の報道を見た日比野さんの母親が、テレビ報道で桑田の顔を見て「娘が交際していた男だ」と警察に連絡したことだった。殺害から5年近くも発覚しなかったのは、桑田が日比野さん名義の携帯で、日比野さんの母親にメールを返信するなどの隠蔽工作をしていたからだった。 桑田は、偽造の疑いがある委任状を使って日比野さんの銀行口座から2000万円もの大金を引き出していた。それらは生活費、出会い系サイトの使用料、遊ぶ金などに使っていたことも分かっている。
第二の被害者
二人目の被害者は紘子さんだった。 日比野さん殺害後も妻を顧みない生活を続けていた桑田は、2009年1月頃から紘子さんと同棲を始めた。いわゆるダブル不倫だった。 その後、夫と離婚した紘子さんが桑田との結婚を望むようになったため、二人の間でケンカが生じた。同棲自体は継続したいと考えていた桑田は、妻に内緒で離婚届を提出した上、結婚式まで挙げた。だが、甲斐性のない桑田にあって、結婚後もその生活苦からケンカが絶えなかった。 桑田は、紘子さんから元妻にカネを出させるなどと言われたことから嫌気がさし、ついに別れ話を切り出した。対して憤慨した紘子さんは、元妻Aのところに行くなどと息巻いた。 それを阻止すべく犯行を決意した桑田は、詐欺容疑で逮捕される同じ年の2月、紘子さんの首を絞めて殺害した。遺体は、元妻Aと住んでいた静岡・御殿場市内の空き家まで車で運搬した上、物置内にブルーシートに包んで隠していた。
ブルーシートに梱包したり、ドラム缶に詰めたとはいえ、桑田は、元妻Aと子供たちが暮らしていたであろう敷地内や近所に死体を遺棄し、のうのうと生活を送っていたようなのである。死体は、多くの事件では土地勘のない山中などに遺棄されるところ、行き当たりばったりを剥き出しにしたような犯行だった。ちなみに桑田の蛮行は、2010年5月に紘子さん殺害、2010年8月に日比野かおりさん殺害と、順次発覚している。