これまで扶養内で「月8万円」稼いでいました。50歳から「月12万円」稼ぐと、年金はいくら増えますか? 手取りを考えると“損”にならないか心配です…
50歳から月12万円稼いだ場合に負担する年金保険料の金額
前記した通り、月収が8万円では自分で厚生年金保険料の負担はありませんが、12万円になると他の条件次第では負担しなければなりません。 厚生年金保険料は会社と労働者が半分ずつ負担します。月収が12万円の場合、自分が負担する厚生年金保険料は月額で1万797円ですので、10年間では合計で129万5640円になります。
年金で考えた場合、月8万円から月12万円に増えても女性はお得
今回のシミュレーションでは、収入を扶養内の月8万円から月12万円に増やした場合、平均寿命まで年金を受け取れば、男性は支払った保険料よりも生涯もらえる年金が5万円ほど少なく、若干損といえるかもしれません。一方で女性はもらえる年金の方が40万円程高いので、男性よりもお得といえそうです。 また、年金の良いところは「生きている限りもらえる」という点です。もちろん、早くに亡くなってしまうと損にはなりますが、今は人生100年時代といわれています。収入を増やし年金受給額を増やすことで、長生きの金銭的なリスクに従来よりも備えられるのは心強いでしょう。
所得税や健康保険料なども考慮すると手取りは8割ちょっとくらいになる
ここまでは年金に絞って収入が毎月12万円になった場合の損得を見てきましたが、収入が増えると年金保険料以外にも増える負担があります。 扶養内で月8万円稼いだ場合、所得税や住民税、健康保険の自己負担はありません。しかし、月12万円になると発生してしまいます。月12万円稼いだ場合、大体手取りは8割ちょっとくらいですので、実際に手元に残るお金は10万円前後になります。 扶養から外れる際には、手取りの金額にも注意しましょう。 出典 日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額 日本年金機構 短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大のご案内 日本年金機構 令和2年9月分(10月納付分)からの厚生年金保険料額表(令和6年度版) 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部