円安加速、154円台 中東情勢で日米金利差拡大
週明け15日の外国為替市場の円相場は対ドルで下落し、一時1ドル=154円台を付け、1990年6月以来約34年ぶりの円安水準を更新した。中東情勢の緊迫で米長期金利が上昇し、ドルが買われた。東京株式市場の日経平均株価(225種)は6営業日ぶりに一時3万9000円を割り、原油の先物価格は上昇した。 原油価格が高止まりすれば米国のインフレが長引き、米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げを先送りするとの観測から米長期金利が上昇した。日米金利差の拡大を材料視し、より高い運用利益を見込めるドルを買って円を売る動きが加速した。 鈴木俊一財務相は15日、円安進行について「注視している。万全の対応を取りたい」とけん制したが、介入への切迫感はないと判断した市場ではその後もドル買い円売りの勢いが止まらなかった。 東京市場の午後5時現在の円相場は前週末比66銭円安ドル高の1ドル=153円90~91銭。ユーロは29銭円安ユーロ高の1ユーロ=164円02~06銭。