極秘施設だった「川棚魚雷遠距離発射場跡」竹灯籠のあかりで幻想的に浮かび上がり…平和を願う場所に
「(これまでの)町民らが苦しい戦争を乗り越えてきたからこそ、今の平和がある。それを知り、尊ぶことが町の子どもたちを育てる」。10年前、町おこしグループの代表をしていた川棚町の三好史朗さん(51)はそう思い、竹灯籠まつりを始めた。「3回続けば」と思っていたまつりは若手に引き継がれ、地域振興活動として定着した。
終戦から今年で80年。遺構の一つ、空気圧縮ポンプ所は老朽化で一部が崩壊し、昨年から立ち入りが禁じられた。平和を願うまつりの舞台としていつまで使用できるのか、わからない。
田崎さんは「戦争だけはダメ。そのために知恵を出してほしい」と願う。三好さんも「戦争の歴史を今の戦後世代が次の世代へ伝えていく努力をすることが、この町の未来につながる」と先を見据える。