第158回直木賞受賞者の門井慶喜さんが会見(全文1)風が来た、飛ぶだけだ
日本文学振興会は16日夜、第158回芥川賞・直木賞(2017年下半期)受賞作を発表し、芥川賞に、石井遊佳(ゆうか)氏(54)の「百年泥」と、若竹千佐子氏(63)の「おらおらでひとりいぐも」の2作を、直木賞には、門井慶喜(かどい・よしのぶ)氏(46)の「銀河鉄道の父」を選出した。 午後5時から築地の料亭で選考会を開き、午後7時前に受賞作が発表された。この後、午後8時以降に都内のホテルで受賞者が会見し、喜びを語る。石井氏はインド在住のため、電話での会見参加となる。 芥川賞には、3度の直木賞ノミネート歴もある宮内悠介さんらの5作、直木賞は、人気バンド「SEKAI NO OWARI(セカイノオワリ)」のSaoriこと藤崎彩織さんらの5作が候補になっていた。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「【中継録画】セカオワ藤崎彩織さんら候補 芥川・直木賞を発表」に対応しております。
今の気持ちについて
司会:ありがとうございました。続きまして、直木賞を受賞された門井慶喜さま、壇上のほうへお願いいたします。 どうぞお掛けください。では、まず、今のお気持ちをお願いいたします。 門井:今の気持ち。 司会:はい。 門井:風が来た、飛ぶだけだ、そういう気持ちです。 司会:ありがとうございます。もう質疑に移ってよろしゅうございますか。 門井:以上です、はい。大丈夫です。いいですか、座って。いいですね。 司会:よろしいですね。では、風が来たとおっしゃる門井さんにご質問のある方、挙手願います。どなたかいらっしゃいますか。 門井:【カワムラさん、いいですか、*******01:44:30】
宮沢賢治に自分を重ねたという作品で受賞したことについて
読売新聞:読売新聞の【カワムラ 01:44:32】と申します。受賞おめでとうございます。 門井:ありがとうございます。 読売新聞:先ほど、選考委員の会見の中で、父が賢治を思う気持ちと同様に、作品の中で賢治が父を思う気持ちが非常によく出ていた作品だったという講評がありました。門井さん自身、賢治に自分を重ねて書いた部分もあるとおっしゃってましたけれども、今、この作品で受賞したこと、あるいはその作品に対する思いというのがお聞きできればと思います。 門井:この小説の主人公が宮澤政次郎という、宮澤賢治のお父さんなんですね。そのお父さんから見た賢治を最初、書こうと思いまして。お父さんの話を書こうと思って始めた話なんですが、書いていくにしたがってだんだん、宮澤賢治のことも気になるようになった。ですから最初は父親の話を書くつもりだったのが、最終的には父と息子の関係を書いた。あるいはそれにとらわれず、もっと広い意味での親子関係を書いたというふうに結果としてはなったという感じですね。僕自身が父親でもありますし、もちろん、亡くなりましたけど父親がいるわけで、そういう意識もあったかもしれません。