<リオ五輪速報>女子バレー、日本が米国に完敗でリオの戦い終わる
リオ五輪の女子バレー、日本対米国の準々決勝が16日(日本時間17日)、現地のマラカナンジーニョで行われ、日本は世界ランキング1位の優勝候補、米国にセットカウント0-3で完敗した。連続メダルを狙った日本だったが、本来目指していたバレーを見せることができず、東京五輪に向けて課題を残すことになった。 日本は、セッターに宮下、オポジットに長岡、ウイングスパイカーに木村、石井、ミドルブロッカーに荒木、島村を布陣するメンバーでスタートした。序盤は、荒木の速攻、長岡のスパイク、アダムズのスパイクを石井が止めて同点。さらに長岡のスパイクで4連続得点を挙げて6-5と勝ち越した。ここからの中盤での攻防での粘りが重要だったが、長岡のミス、レセプションが不安な石井を狙われたラーソンのサービスエースなどで、連続得点を許し8-12と4点のリードをつけられる。日本はサーブで崩せず、米国の高さのあるスパイクを封じることができない。このセット、最後は木村のスパイクを止められ、16-25で落とす。米国に勝つための鍵が木村の復調だったが、第1セットで1得点もマークできなかった。 第2セットは、石井のバックアタックを使い、5-6と1点差、木村の連続スパイクが決まり7-6と逆転。中盤も日本は粘った。宮下がミドル攻撃を意識的に絡めながら食らいつく。終盤、ミスもあって2点差にされたが、五輪経験者の迫田がサーブで崩しての連続得点で22-22と追いついた。だが、反撃もここまで。セットポイントからラーソンにパワーでねじこまれて惜しくも23-25で連取された。 落とせば、そこで五輪の戦いが終わりとなる第3セット。リズムを変えるため、山口をコートに送り、序盤は長岡、石井のスパイクがさえ6-4とリードを奪う。しかし、パワーだけでなく守備も粘り強い米国の地力の前に、エース、ヒルにブロックの上からスパイクを決められるなどあっさりと逆転されると、徐々にリードを広げられて中盤は9-14と5点差。それでも日本はあきらめない。島村のサーブから7連続ポイントを奪う意地を見せて、20-20の同点。20点目は、ラリーの最後を木村が決めた。一度は米国を慌てさせたが、結局22-25で惜敗。日本は、米国から1セットも取れずに、リオ五輪から去ることになった。 木村沙織の代表引退も濃厚。アフリカ勢がレベルアップするなど、これまで“楽勝”だったチームとの格差も縮まっていて、4年後の東京五輪に向けて課題を山積みにしたまま、五輪の戦いを終えた。