ぐっと美味しくなる「正しい唐揚げの仕込みテク」唐揚げでも“保湿”が大事!?
【肉の仕込み】そもそも切り方から違ってました!
小田先生 まず、余分な脂を処理した鶏モモ肉を用意します。 オギ ハイ。最近、この2つはちゃんとやるようになりました。 ・火にかける15~20分前には冷蔵庫から出しておく ・肉の皮下脂肪をちゃんと処理する 小田先生 レシピでは、こうした下準備は大前提ってことで省かれることも多いですからね。 オギ まったく知らないわけではなかったのですが、味や仕上がりにそこまで違いが出ると思っていなかったので、勝手に端折ってました(汗)。 小田先生 料理の工程にはすべて意味があるんです! たとえば、鶏モモ肉は、モモやふくらはぎなどさまざまな部位に分かれているので、つい切りやすいところで切りたくなりますが、そうすると大きさがバラバラになってしまいます。 オギ まさに……。いつも適当にカットしてました。 小田先生 唐揚げのときは、食べごたえという意味でも、あまり小さくカットしないほうがいいですね。1切れ30gを目安に、鶏モモ肉1枚でだいたい8等分になるよう切りましょう。大きめ(約300g)の鶏モモなら10等分に。
小田先生 まず縦に切ってから…… 小田先生 ひと口大(30g)を目安に、斜め切りにしていきます。 オギ 斜め切りですか??
小田先生 刃を寝かせて斜めに切ることで肉の表面積が増えて大きくなります。そうすると、衣がつきやすくなるし、火も通りやすくなります。 小田先生 この鶏モモ肉は少し大きめだったので、9等分にしましょう。
小田先生 次に、鶏モモ肉に調味料をからめていきます。調味料はしょうゆ、砂糖、ニンニク、ショウガのすりおろしです。 オギ 砂糖を入れるんですね。 小田先生 焼き肉のたれのような甘みを出すという狙いもありますが、砂糖は肉の繊維の中に入り込んでふくらみ、水分を逃さない役割を果たしてくれます。 オギ 保湿ですね。肌と一緒! 小田先生 そう、唐揚げでも保湿が大事です。やっぱりジューシーであるほどおいしく感じられるので。さらに、この調味料を揉み込んで中に入れていきましょう。 オギ けっこう時間をかけて入れ込んでいくんですね! 小田先生 砂糖を含んだ下味をしっかりからめることでやわらかくジューシーに仕上がるし、短時間で味がなじむので冷めてもおいしく食べられるんです。あまり強く揉むと肉が潰れてしまうので、力を入れすぎないように。 オギ あ、揉んでいたら汁気がなくなってきました。 オギ 肉に水分が入ったせいか、プリプリ感がアップした気がしますね! 監修/小田真規子 イラスト/大窪史乃 取材・文/伊藤彩子 Edited by 西村 美名子
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