【日本銀行職員の好待遇】元管理職なら「時給4395円」の雇用延長制度、金融機関への天下りには“優越的地位を利用”との批判も…日本銀行はどう答えるか
高額給料、雇用延長、天下りについて日銀からの回答
日銀の言い分を聞こう。 まず高額給料や退職金については、〈「支給の基準」では、「適切な政策運営及び業務サービスの維持・向上を図るために必要な人材を確保する上で十分競争力のあるものとし、そうした人材の、主要民間金融機関のほか主要民間企業等における処遇の実情をも勘案すること」と定めて〉いるとした。また、〈最近では、平成27年及び平成31年に、主要民間金融機関及び主要民間企業等の実情を踏まえて、退職手当の引下げを行っています〉(広報課)と説明。退職金を2回も引き下げてなおこれほど高いのだ。 また、雇用延長のエキスパート職員についてはこう反論する。 〈(現在適用している時給区分の)最高額は3556円で、ご指摘の4395円の区分が適用されている者はおりません。実働時間は職員によって異なりますが、月手当が70万円となる者はいません〉 さらに天下りについては、〈再就職については、日本銀行法の規定に基づき制定している「服務に関する準則」において、ルールを定めています。具体的には、役員の場合、日本銀行と当座預金取引を有する民間金融機関への再就職を、退任後2年間自粛するほか、局店長級の職員の場合、退職前2年間に就任していた職位が、当座預金取引先と密接な関係がある場合、当該当座預金取引先への就職を、退職後一定期間自粛するなどのルールを設定しています。当該期間経過後のOBの動向については、個人に関することであり、お答えする立場にありません〉(同前)と回答した。 日銀から天下りを受け入れている金融機関側は、「日銀の再就職ルールに従っております」(セントラル短資総合企画部)など、どこもほぼ同じ趣旨の回答だった。 「利上げによる負担増」に怯える国民に、通用する説明なのだろうか。 ■もっと読む:【完全図解】日本銀行職員の昇進ルートと年収・手当 審議役になれば「年収2000万円超、退職金総額約9204万円」、高額給料の秘密は2種類の“ボーナス” ※週刊ポスト2025年1月3・10日号
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