口にすればするほど「仕事ができる人」になっていく、たった4文字の言葉
「自分の仕事に足りないことを全部言語化してくれる本」「会社員人生が180度、変わった」 そんな感想が届いているのが、安藤広大氏の著書『リーダーの仮面』『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』シリーズ三部作だ。これまで4400社以上の導入実績があるマネジメント法「識学」をもとに、ビジネスの現場で「一生活躍し続けられる」メソッドや思考法を授ける本シリーズは、さまざまな業界から圧倒的な支持を集めている。今回は、全ビジネスパーソンに必須の「意思決定」のあり方を指南する、シリーズ最新刊『パーフェクトな意思決定 「決める瞬間」の思考法』の中から、特別に本書のエッセンスを解説する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健) ● 「バイアス」を知っておけ 人が間違える要因は、あげ出したらキリがありません。 あくまでエッセンスだけについて触れますが、たとえば「行動経済学」が教えてくれます。 代表的なのは、「損失回避バイアス」です。 たとえば、「1万円を得る喜び」より「1万円を失う痛み」のほうが人にとっては大きい。 脳が「失うこと」を恐れるようにできているのです。 だから、それを知った上で、思考で乗り越えないといけない。 本来は、どちらも「1万円」なのだから、その数値化によって比較すべきです。 それを意識的に考えないといけないのです。 それから、「サンクコスト効果」です。 これは、「もったいない」という感情のことです。 すでに払ってしまったお金や費やした時間について、「せっかくだから」と思い、目の前の判断が鈍ってしまいます。 打ち合わせや試作テストを重ねて、「失敗する」ということがわかったのに、「ここまでやったから最後までやろう」と思ってしまう。 それに対しても、論理的に数値化などによって乗り越えないといけません。 最後に、「バンドワゴン効果」についてです。 これは、いわゆる「同調圧力」です。 人は、他者と同じ行動をとることに「安心感」を抱きます。 友達が持っているものを自分も欲しくなる。同じ集団がワクチンを打てば、自分も打たないといけないと思う。 日本人的な「空気」も同じでしょう。 そして、そうやって集団に迎合するとき、人は間違えやすくなるのです。 こうした知識は、持っておけばおくほど、「意思決定」に効いてきます。 そう、口にすればするほど「仕事ができる人」になっていく、たった4文字の言葉とは、「バイアス」です。 定期的に復習し、覚えておくようにしましょう。 バイアスについては、これから先も学び続けてください。 (本稿は、『パーフェクトな意思決定』の著者・安藤広大氏が特別に書き下ろしたものです) 安藤広大(あんどう・こうだい) 株式会社識学 代表取締役社長 1979年、大阪府生まれ。2002年、早稲田大学を卒業後、NTTドコモ、ジェイコムホールディングス、ジェイコム取締役営業副本部長を経験。プレイングマネジャーとして「成長しないチームの問題」に直面し悩んでいたときに「識学」に出合い、2013年に独立。多くの企業の業績アップに貢献した。2015年、株式会社識学を設立。わずか4年足らずで上場を果たし、これまで9年間で約4400社に識学メソッドが導入されている。著書にシリーズ累計150万部を突破した『リーダーの仮面』『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』(ダイヤモンド社)がある。『パーフェクトな意思決定』はシリーズ最新刊。
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