HS40m/s前後のゴルファーがスコアメイクしやすいセッティングとは? 腕前別にフィッターが考えてみた
漠然とクラブを組み合わせるのでなく、やっぱりスコアにつながるクラブセッティングをしたいもの。ギアオタクでフィッターの小倉勇人に聞いてみた。
ミスの幅を抑えるクラブを入れていきたい
クラブフィッター小倉です。今回のテーマは、クラブセッティングです。ゴルフは最大14本のクラブを使い分けて行うスポーツ。クラブの組み合わせは、スコアに大きく関与します。そこで私なりにスコアメイクがしやすいクラブセッティングを考えてみました。ヘッドスピードはドライバーで40m/sを想定、腕前によってスコアが出しやすいクラブセッティングは変わってきますので、100前後、90前後、80前後と3つのセッティングをご紹介します。 まずはスコア100前後のゴルファーです。 1W、5UT、7I~PW、AW、チッパー、SW、PT 計10本 100前後のゴルファーのスコアメイクのカギは、いかに安定して2~3打でグリーン周りにたどり着くかというのがカギになると思います。そこで大きなミスになりそうな芝から打つ長いクラブを抜き、堅実にグリーン周りに運び、あとは大きなミスになりづらいチッパーを多用する。これでかなり余分なミスはなくすことができるでしょう。 続いてスコア90前後のゴルファーの場合です。 1W、7W、5UT、6I~PW、AW、チッパー、SW、PT 計12本 100前後のゴルファーのセッティングと比べて7Wと6Iを増やしました。90前後であれば、よほど無理しなければ、大きなミスをすることは減るので、長い距離を楽に打てる7Wを追加し、パー5でのセカンドショットや短いホールのティーショットなどに使用します。6Iは、使うためというよりは、7番アイアンの精神的負担を減らすためといったところでしょうか。どうしても1番上のアイアンというのは、無意識に難しいといったイメージを持ちがちですので。もちろんグリーン周りに安全に運ぶという意味ではUTよりは悪いライに強いので、ラフから距離を稼ぐといった時に有効です。チッパーは、ベアグラウンドといったシビアなライの時に使用するために残しています。 最後にスコア80前後のゴルファーです。 1W、5W、7W、4UT、5UT、6I~PW、AW、SW、PT 計13本 アベレージで80台が出せるなら、基本どんなセッティングでも問題ないと思いますが、あくまでスコアを追求するなら、プレッシャーのかかりにくい番手で構成するのが効果的だと思います。多少ミスしてもボールが上がりやすいロフトがあるFWやUT、アイアンもミドルアイアンからです。1本余裕があるので、そこはコースに合わせて追加するのも良いでしょう。 もしクラブをチューニングして良いのであれば、ドライバーは45インチ以下にし、ロフト角も11度以上にしたいです。打点のミスを減らし、ティーショットの安定感を高めるためです。 ゴルフは、大なり小なりミスをするスポーツです。また上空の風や、ボールがあるライの状況など、把握しきれない環境にも気を配らなければなりません。そんな中で、ミスの幅をいかに最小限に抑えるかがスコアメイクのカギになります。大きなミスになりづらいクラブだけをバッグに入れ、ハザードを徹底して避けるといった守りのマネジメントを貫けば、アベレージスコアを減らすことは意外と簡単にできるでしょう。 結果(スコア)にこだわるならば、マネジメントが重要なのはもちろんですが、そのマネジメントを複雑にするのもシンプルにするのもクラブセッティング次第です。さらにシャフトやスペックといった部分まで作りこむことができれば、よりシンプルにスコアを追求することができますよ
小倉勇人