長距離砲が不発に終わり高さの不利を覆せなかったバスケ女子日本代表、本番でも対戦するベルギーとの強化試合を10点差で落とす
序盤に0-11のランを受け、最後まで流れを変えられず
バスケットボール女子日本代表(パリ五輪パワーランキング4位)がベルギー代表(同2位)との国際強化試合に臨んだ。 日本の先発はフランス戦と同じく宮崎早織、山本麻衣、林咲希、馬瓜ステファニー、髙田真希の5人。日本はインサイドでの失点が続き、さらにオフェンスでも迷いからミスを連発し、開始約4分で0-11と大量ビハインドを背負った。このタイミングでタイムアウトを取ると、直後に馬瓜エブリンが3ポイントシュートを沈めたが、ディフェンスのローテーションがうまくいかずにイージーシュートを許してしまう。東藤なな子のスティールから本橋菜子が速攻を決めるも、ダブルチームをかいくぐられてはフリーの3ポイントシュートを射抜かれ、さらにセカンドチャンスポイントに速攻を許すなど、ディフェンスを改善できずに11-26で第1クォーターを終えた。 第2クォーターに入っても、ベルギーの連動したチームオフェンスを止められずなかなか点差が詰まらなかったが、ディフェンスはアジャストし始めイージーシュートを許す機会は減っていった。それでも、生命線である3ポイントシュートは20本中1本の成功とまったく当たりが来ず、我慢の展開が続いたまま25-41で試合を折り返した。 後半に入り、山本が長距離砲を射抜くなどようやく3ポイントシュートの確率が上がってきたが、再びディフェンスのローテーションが間に合わずにイージーシュートを許す場面が増えてしまう。そして、ミドルレンジの確率が落ちず、巧みなスクリーンプレーでフリーを作り出すベルギーオフェンスを止められない日本は残り3分半にビハインドが20の大台に乗った。その後、連続でオフェンスファウルを誘発し、ステファニーが3ポイントシュートを射抜いて耐えていたが、終盤に連続でターンオーバーを喫し、速攻を許してこのクォーターも14-19で下回った。 21点を追いかける日本は林の3ポイントシュート成功と最高のスタートを切ったが、直後にムービングスクリーンをコールされてしまう、そして、渡したポゼッションで3ポイントシュートを決められてしまい流れを持ってこれない。それでも、林とステファニーが3ポイントシュートを射抜き徐々に点差を縮めていくと、残り約2分半にはこの試合初めてと言えるトランジションスリーを林が沈め、ついに点差を1桁に戻した。だが、慌てずに時間を進めつつ連動したチームオフェンスを遂行するベルギーの背中を最後までとらえることができずに、最終スコア65-75で敗れた。 日本は最大の武器である3ポイントシュートが23.7%(9/38)に終わり、2ポイントのフィールドゴールを63.6%の高確率で決められた。アメリカに次ぐパワーランキング2位のベルギーの試合巧者ぶりが目立った内容となった。なお、赤穂ひまわりは出場しなかった。
丸山素行