打撃を受けた強気派に希望を与えるビットコインチャート
4月下旬以降のビットコインの値動きには、強気サインが潜んでいるようだ。 暗号資産(仮想通貨)市場の弱気材料についての話題は、今は数多い。米国の景気減速、円高や政治的な不透明感、ブロックチェーン・アクティビティの低迷などだ。 だが、ビットコイン(BTC)のテクニカル分析、特に週足チャートに関連するものは希望を灯している。 テクニカル分析は、しばしば懐疑的な目で見られ、ファンダメンタルズよりも過去のデータや指標に依存していることから、「手品(まやかし)」と批判されることもある。だが、価格がどのように推移したかを知ることは、現状の価格軌道の強さ、モメンタム変化の可能性についてのインサイトを得ることにつながる。 ビットコインの場合、12週間と26週間の指数移動平均を使用してモメンタムを測定する週足MACDは、4月からマイナスを示しており、2022年以来、最も強い弱気シグナルをときおり発している。 一方、ビットコインは、5万ドルから7万ドルの間のやや下降傾向のレンジにあり、急激な下降トレンドとは対照的に、強気フラッグのようなパターンを形成している。これは、MACDの継続的なサインと矛盾している。 チャート分析に関する権威の一人、トーマス・N・ブルコウスキー(Thomas N. Bulkowski)氏は、強気フラッグを「急激な上昇トレンドの後に続く、わずかに下降するチャネルによって特徴づけられる調整期間」と定義している。この一時的な調整期間は、しばしば上昇トレンドを再開させ、直近の上昇を延長させる。 4月下旬以降、MACDが継続的に弱気を示していることと、ブラッグのような価格パターンが組み合わさることで、その表面下には強気サインがあることが示唆される。つまり、売り手は強力な下降トレンドを確立できておらず、8月初めのパニック売りにおいても、下落は5万5000ドルから5万ドルの間に抑えられていた。 売り手の消耗が長引いていることは、突然の強気相場の復活と価格上昇の可能性を示している。この見通しを裏付けるものとして、強気相場の勢いを示す上昇傾向の50週、100週、200週の単純移動平均線、そして長期的な強気バイアスを示す緑色の一目均衡表の雲がある。 とはいえ、トレーダーは今後発表されるマクロ経済データと伝統的な市場の動向に注目すべきだ。 |翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部|画像:TradingView|原文:A Bitcoin Chart That Offers Hope to Battered Crypto Bulls
CoinDesk Japan 編集部