野球　第７３回全日本大学野球選手権大会　和歌山大学対広島経済大学　６回　和歌山大学　勝ち越しの生還をした山田孝徳　＝東京ドーム　（撮影・高橋朋彦）

全日本大学野球選手権第２日（１１日、広島経大２－３和歌山大、１回戦、東京Ｄ）和歌山大が広島経大に逆転勝ちし、２回戦進出を決めた。 五回まで広島経大の先発・安岡拳児投手（４年、高知）に無安打に抑えられていたが、六回に松田遼太捕手（４年、履正社）がこの日チーム初安打（右中間二塁打）で出塁。四球の後、４番・山田孝徳内野手（４年、天理）の左中間への高い飛球を左翼手が見失う適時二塁打で同点、さらに遊ゴロで山田が激走し、失策も絡んで逆転の生還を果たし逆転に成功した。２失点した島龍成投手（４年、履正社）の後を四回途中から田中輝映投手（３年、向陽）が抑え切った。 山田は「前の打席で体が開いていて、（六回は）センターを意識して打ったが打ち上げて…。でも、東京ドームでは（高い飛球を見失うことがあるなど）何が起こるかわからないと思ったから全力疾走した。最後も普段から走塁の練習をしていて、もしかしたらと思った。打ったことよりホームへ返ってきた方がうれしい。目標は国立大で最多となる３勝目を挙げ、関東のチームを倒し、日本一」と声を弾ませた。 大原弘監督は、「勝ったか？　という感じ。日本一の全力疾走をしようといってきたし、山田の（打球）もしっかり振って、あれだけ上がったからだと思う」と〝フル〟のランニング、スイングの賜物と話した。 相手を上回る９安打を放ちながら、２得点に終わった広島経大・東賢孝監督は、「途中、１死一、三塁とかでスクイズも考えたが…。安岡はよく投げたが、（２点目以降に）ウチの展開でしっかり点が取れなかった」と首を傾げた。