乃木坂46『真夏の全国ツアー2024』が完遂、聖地・明治神宮にて“乃木坂46の夏”締め括り
荘厳なアレンジで披露されたのはあの曲
その後、ステージ上に総勢47名におよぶオーケストラが登場し、荘厳なアレンジが施された『設定温度』を演奏する。その流れから『シンクロニシティ』に突入すると、センターの梅澤を中心にメンバーは美しいダンスと歌声でこの曲を表現。続く『僕が手を叩く方へ』では久保の呼びかけにより、オーディエンスがクラップで一体感を作り上げていった。 会場が感動的な空気に包まれる中、昨年に続いて夏シングルでセンターを務める井上が「私はこのツアーで、すごく簡単なことではあるんですけど、笑って楽しむってことを目標にしていました。それが、今の私にはそれが難しいタイミングもありました。本当は去年と同じこのポジションであることがすごく怖かったです」と本音を吐露する。 続けて「怖いとか言ってしまうと、言霊って言葉があるように自分がダメになってしまう気がしていたんですけど、本当に乃木坂46は温かくて、どんなときも手を差し伸べてくれる人がたくさんいて。私はそんな乃木坂46が大好きです。乃木坂46のためならなんだってできると思います。ひとりだと孤独で苦しいこともあるけど、みんなと一緒ならどこにだって行ける気がします。皆さんと過ごした今年の夏、最高に楽しかったし、最高にキラキラしていました。ありがとうございました」と告げると、「これから先もずっと乃木坂46のことが好きだって、ここにいる皆さんや配信を観ている皆さんに思ってもらえるように、精一杯頑張ります。今年の夏の思い出だったり皆さんへのありがとうの気持ち、メンバーやスタッフさんへの感謝の気持ち、いろんな思いを込めて次の曲を歌わせていただきます」と『誰かの肩』を、涙を交えながら歌唱。 エンディングでは無数の花火が夜空に打ち上がり、ドラマチックな演出と井上の「1年ぶりにこの神宮に帰ってきて、私たちはまた強くなりました」という頼もしい言葉ともにライブ本編を締め括った。
5期生2人と一緒にコール合戦
観客が「乃木坂46コール」でアンコールを求めていると、ステージに池田と小川が姿を現し、メンバーが早くステージに戻ってくるようにと一体感あるコール合戦を繰り広げる。客席がいい形で温まったところで、『僕だけの光』からアンコールがスタート。多くのメンバーがステージや花道、クレーン、大型トロッコなどを総動員して客席に笑顔を届ける中、一部メンバーがスタンド席の通路をフロートで移動したりステージバックに登場したりするサプライズもあり、たくさんの夏の思い出を作っていった。 最後のMCでは、筒井が「あっという間に最終日まできちゃって。改めて今回のツアーを通して思ったのは、このグループは優しさと愛に溢れているグループだなと。誰かがちょっと落ち込んでいたら近くの子が励ましたりと、今日もそういう場面がたくさん見られました。私は愛って伝染していくものだと思うんです」と口にすると、与田は「さっき歌った『誰かの肩』の〈愛は代わりばんこ 何度も交代して 幸せの道 歩こう〉って歌詞が、私はすごく乃木坂46っぽいなと思っていて。毎年いろんな思いを抱えてここに立って、それが代わりばんこしてつないでいって、今日があって、それが未来につながっていくと思うと、なんていいグループなんだって。そんなグループに出会えたことが私はすごく幸せだなって思います」と感慨深げに語った。 そして、最後に『乃木坂の詩』でメンバーとオーディエンスが再びひとつになり、最後にキャプテンの梅澤が「私たちはもっともっと強くならないといけないと思います」と今後へ向けた思いを告げ、「なので皆さん、これからもそばにいてください」とメッセージを送ってから『真夏の全国ツアー2024』に幕を下ろした。 会場の照明がすべて付き、ライブはここで終了するはずだったが、メンバーを呼ぶ「乃木坂46コール」は一切鳴り止まない。しばらくするとメンバーが再登場し、予定外のダブルアンコールとして『チートデイ』を再び披露。楽曲のクライマックスでは、井上が「ごめんなさい」に代わり「ありがとうーっ!」と感謝の言葉を絶叫。楽曲が終わると井上は「皆さんの顔を見たら安心して涙が出てきちゃって。後半泣いてばかりでしたけど、本当に楽しくて楽しくて、幸せでした!」と笑みを浮かべる。最後の最後に梅澤は来たる6期生加入に触れ、「もう迎え入れる準備はできてるので、期待して待っていてください。そしてまた来年、今年よりも最高な景色を見ていきましょう!」と叫んで3時間に及ぶライブを完遂した。 2022年、2023年と神宮では全員揃わず今年ようやく11人で神宮に臨むことができた5期生、同期が相次いで卒業するも一人ひとりが強い個性を身につけ逞しくステージに立つ4期生、そして加入8周年という大きな節目を迎えグループを先頭に立って牽引し続ける3期生。この編成で迎えた2度目の夏でさらに絆を深めた乃木坂46に、ここから6期生が加わることでここからさらに大きな変化を遂げる。グループとしてもこの8月で結成13周年を迎えた彼女たちが、ここからどんな景色を見せてくれるのか楽しみなところだ。