女子生徒「やばっ…!おいしそう」一流料理人らが“卒業お祝い給食”…学校再開後も給食が提供できず
卒業式を翌日に控えた能登町の小・中学校で、給食に記念のお祝いメニューが提供されました。腕を振るうのは地震で被災し営業ができなくなった能登の料理人たちです。 【写真を見る】女子生徒「やばっ…!おいしそう」一流料理人らが“卒業お祝い給食”…学校再開後も給食が提供できず 8日に届いた給食の箱。女子生徒からは「…えっ?やばっ…!おいしそう」といった声。 石川県能登町の松波中学校で、8日の給食に提供されたのはジューシーな煮込みハンバーグと、野菜がたっぷり入ったミネストローネ。そして、イチゴのショートケーキです。 9日卒業式を迎える3年生にとっては学校で食べる最後の給食となることから、卒業を記念した特別メニューが用意されました。食べ盛りの中学生とあって、おかわりする生徒も現れるなどたのしい時間となりました。 生徒からは「ありがたいです」と言った声や「こんなおいしいものを食えると思わなかったのでうれしいです」との声が聞かれたほか、「ケーキ出るとは思っていませんでした」と喜ぶ生徒も見られました。 給食の時間中、担任の先生からは「教室でこうやって揃って食べるのは最後なので、今までのことを思い出しながら食べてくれると良いかなと思います」と呼びかけられました。 ■学校再開も本来の給食は提供できず… 能登町では現在も地震の影響で給食センターが稼働できず本来の給食は再開していないため、毎日の昼食はボランティアによる炊き出しでまかなわれています。 場所は変わって、羽咋市のフレンチレストラン。休業中の店内で給食作りに追われていたのは、能登で被災した料理人たちです。厨房では「このブロッコリー甘くなかった?」「甘かったです」「軸なんかめちゃくちゃ甘い」と料理人らのやり取りが聞こえます。 epice・小山康成シェフ「(支援の野菜が)じゃんじゃん頂いているので。それをふんだんに。新鮮で美味しいからいっぱい使ってあげ美味しくなります。ブロッコリーなんてほんと有り難いです。ビタミンたっぷりなんで不足しがちなので。避難所のかたたちとか。」 一本杉川嶋・川嶋亨さん「料理人として料理しかできないです。料理を作ることで、子どもたちとかたくさんの人たちを笑顔にできたら良いなという思いでいる。僕たちが一番つらいのが、じっとして何もしていないことが一番つらいことなので、こうやって自分が大好きな料理をしていることが、嫌なことも忘れられますし。やりがいを感じる瞬間です」