手取り17万円なので将来のことなんて考えられません…! 「新NISA」を月1万円で30代から始めると60歳時点でいくらに?
誰しも生きていれば必ず老後はやってくるため、現在の手取りが少なくても将来のことを考えないわけにはいきません。将来への備えとして、少額でも始められる投資非課税制度のNISAがあります。 そこで今回は、2024年から始まる新NISAで30歳から毎月1万円ずつ積み立て、60歳まで運用し続けた場合、老後資金をどのくらい用意できるのか考えていきます。
新NISAは老後の資産形成に向いている
新NISAでは非課税保有期間が恒久化され、年間の投資枠が現行の一般NISAに当たる「成長投資枠」で240万円、新NISAに該当する「つみたて投資枠」で120万円となるほか、それらの併用が可能なため、年間で最大360万円まで一定の投資信託(一部ETFを含む)や株式を購入できます。 現行のNISAでは、通常は運用益にかかる約20%の税金が一般NISAで5年間(限度額600万円)、つみたてNISAでは20年間(限度額800万円)非課税となります。 対して新NISAは、成長投資枠、つみたて投資枠の合計で1800万円(そのうち成長投資枠は1200万円まで)を限度に非課税保有期間が無期限となるので、より長期間にわたってコツコツと老後に向けた資産形成が行えます。 NISAを始める場合は、証券会社など金融機関で専用のNISA口座を開設します。実店舗がある証券会社や銀行で口座を開設してもいいのですが、取り扱っている銘柄の数やポイント還元といったサービスはネット証券が充実しているところが多数なようで、お得に資産運用をするのであればネット証券の利用を検討してみるのもいいでしょう。
30歳から新NISAで月1万円を始めた場合、60歳時点の資産はいくらになる?
では、30歳から新NISAで毎月1万円ずつ投資信託に積み立てて運用し続けたら、60歳時点で資産はいくらになるでしょうか。 楽天証券の「積立かんたんシミュレーター」を使用し、積立期間は30年、年利5%の運用で試算した場合、最終積立金額は832万2586円という結果になりました。 現在のような超低金利が続いたとすると、毎月1万円を30年間貯金しても総額は元本の360万円からほとんど増えることはなく、積み立て投資で運用した場合の試算結果の半分以下にしかなりません。 また、同じ30代でも開始する年齢によって60歳時点での最終積立金額の試算結果は表1のように異なります。