手取り17万円なので将来のことなんて考えられません…! 「新NISA」を月1万円で30代から始めると60歳時点でいくらに?
※楽天証券 「積立かんたんシミュレーション」での試算を基に筆者作成 800万円程度あれば老後は安泰というわけではありませんが、30歳から毎月1万円でも積立投資を始めることで、効率よく老後資金を増やせる可能性があります。また、運用期間が長くなるほど複利効果が大きくなるため、できるだけ早期に始めた方が有利です。 例えば、40歳から20年の積立期間で試算した最終積立金額は411万337円と、30歳からの開始と比較して半分以下になってしまいます。積み立て額を2万円に増やしても、30歳から毎月1万円を積み立てときとほぼ同様の822万673円です。 このような点から、たとえ現在の手取りが17万円と少なくても、老後に備えて1万円などの少額からでも新NISAを早めに始めておくことをおすすめします。 なお、NISAでは運用中の商品について金額や口数を指定して必要な分だけを売却し、いつでも引き出すことができます。子育てをはじめとするライフイベントに必要なタイミングで資金を用意できるため、老後への備えだけでなく中期的な資産形成にも役立ちます。
貯金ゼロで新NISAを始めるのは避けるべき
とはいえ、手取り17万円では毎月1万円をねん出するのも大変でしょう。そのため新NISAを始める前に、まずは現在や近い将来に必要なお金の確保を優先してください。 NISAは投資による資産運用で、10年、20年と長期的なスパンで見れば平均的には年利5%も見込める可能性はありますが、局所的には資産価値が暴落することもあります。近年ではコロナショックなどがいい例です。 貯金がまったくない状態で資産運用を続けていると、タイミングによっては積み立てた資産が暴落しており、必要なときにお金が引き出せないということも起こり得ます。 そのため、病気やけが、失業などに備えて生活費の半年分くらいを貯金で確保し、それから新NISAでの資産運用を始めるべきでしょう。