リオ五輪で最も世界に衝撃を与えたのは「安倍マリオ」だった!?
BBCは、他に閉会式の名場面をまとめた記事も掲載しており、その冒頭でも「雨で濡れたマラカナン競技場で行われた色彩豊かなセレモニーは、ほぼ3時間で終えた。その中のハイライトは日本の感動的な出し物と鮮やかなカーニバル・パレードだった」と伝え、「最も喝采を浴びたものの一つ」として、安倍首相がマリオの格好で登場した時だと記した。 その閉会式の様子を伝える中で、同紙は「東京の番が来た」というタイトルとともに、五輪旗がリオ市のエドゥアルド・パエス市長から東京都の小池百合子都知事に渡されたことに触れ、「その後、安倍首相を主役とした日本による感動的な12分の出し物が続いた」とした。 また米国版のヤフー・スポーツは「日本の首相が閉会式の人気をさらった」という見出しをつけて、スーパーマリオの変身演出を取り上げ、「東京のスーパー・マリオによるサプライズが閉会式を興奮させた瞬間だった」と続けた。 「リオ五輪の閉会式で、オリンピックのトーチが正式に渡され、2020年の夏の大会の開催地となる東京が印象を残す時となった」 「その印象とは? リオ五輪の閉会式でスーパー・マリオの格好をした日本の首相が、巨大な士管の上に現れたことが何かの兆候だとしたら、4年後の大会はショーに溢れた大会になるということだ」と、同パフォーマンスが、4年後の東京五輪への期待感を大きくしたことを伝え、安倍首相が土管の上に現れるまでの映像の様子を説明すると、「2020年の東京五輪は、正式に我々の好奇心をそそらせた」という言葉で締めた。 世界中に衝撃を与えた閉会式のショーは、日本のトップクリエイターが集結して作られた。歌手の椎名林檎さんがプロデュース、総合演出、振り付けは、Perfumeの演出もしている振付師のMIKIKOさん、音楽の監修は、きゃりーぱみゅぱみゅのプロデュースなどで知られる音楽プロデューサーの中田ヤスタカさんら、日本のトレンドの最先端をいくメンバーが叡智を練って約12分にまとめた。 スーパーマリオだけでなく、PR映像には、マリオやドラえもんのほか、キティちゃん、キャプテン翼など、日本を代表するキャラクターも次々と織り込み、パフォーマンスでは最新のデジタル技術や光のフレームとダンスを合体させ、近未来を創造させるような幻想的な光のパフォーマンスにまとめた。 日本伝統文化である影絵なども使い、フィナーレは東京五輪のエンブレムを人で表現、土管からはスカイツリーが出てきて、「SEE YOU IN TOKYO」の文字が浮かび、花火が打ち上げられた。 東京五輪での開会式、そして大会全体の運営方法なども含めて、どんなクリエイティブな演出がされるのか? と、世界中の人たちに、4年後に大きな期待を抱かせることになった。現実は、メインスタジアムとなる国立競技場の本格工事も始まっていないのだが、東京五輪へ向けて最高のスタートは切った。