8000円以下の「歩きやすいズボラ靴」3選。中高年でも“履くだけで”サマになる
こんにちは、シューフィッターこまつです。靴の設計、リペア、フィッティングの経験と知識を生かし、革靴からスニーカーまで、知られざる靴のイロハをみなさまにお伝えしていこうと思います。 やっと快適に歩ける季節になりました。とは言っても、靴にお金をかけたくない中高年は多いはず。そこで、コスパが高く、履くだけである程度サマになってしまうズボラ靴を3足紹介します。①色はブラック、②価格は8000円以下で、しっかり歩けてかつ「休日のおじさんスタイル」にならない靴を3つ探しました。 ⇒【写真】安定して素早く歩くことができる無印良品のスニーカー
無印良品のミニマルデザイン、快適さと安定感を両立した一足
中高年がスニーカーを履いたときに、ダサく見えてしまうのは、サイドのブランドマークが過剰に目立つものを選んでいるからです。ナイキでもニューバランスでもブランドマークが目立つと、途端に部活感が出てしまいます。 そこでお勧めなのが、無印良品のミニマルデザインです。「歩きやすいカーブソールスニーカー」は6990円。このモデルはHOKAをはじめとする「厚底・ハイテクスニーカー」の、いわば廉価版。さすがに走ることは想定していませんが、日常履きや旅行程度なら問題なくスピーディに歩くことができます。 というか、勝手に歩行速度スピードが上がります。なぜか。名前にもある「カーブソール」は、本来ハンディキャップのある方に向けて開発された構造で、専門的にはローリングソールとかロッカーソールとも呼びます。つまさきに重心をかけただけで「靴が歩いてくれる」ので、つまづきづらく、見た目より安定して素早く歩くことができるのです。今ではどの一流スポーツメーカーも採用している構造です。スポーツメーカーでは2万円前後するモデルの廉価版といっていいと思います。無印なので安っぽさはなく、厚底に慣れていない方でもなんなく履きこなすことができます。 履き心地はややタイト。足幅が細めな方はそのままのサイズでOKですが、私のような3E幅の幅広足の人は通常のスニーカーよりもハーフサイズアップが必要です。 しかし、靴紐が少し惜しい。デザイン重視なのはわかりますが、ビジネスシューズのような丸く細い形状の紐はグリップが効かず、すぐにほどけます。イラつかずに歩くなら、数百円で買える「平紐」に替えたほうがいいでしょう。