何かできそうだからやってみた……意外と広い沖縄本島!! バスで1周できるのか?
■思った以上にスンナリ
スタート地点の那覇バスターミナルは、沖縄都市モノレールの旭橋駅から歩いて行ける。そこから本島の西側に寄せながら進んでいく目論見だ。 高速バスでいいか、と思ったのだが、意外なことに那覇から65kmくらい離れた、西側の主要都市の一つである名護まで、直通タイプの一般路線バスが出ていた。 那覇発名護行きは何系統かあるようで、このうち沖縄バス/琉球バスが共同運行している「120番」が割と西側の海岸線に近いところを通るバスのようだ。 ぜんぶ一般道を走る路線だけに、終点まで2時間以上かかる超ロングライドにはなるものの、一般路線バスがあるならそっちにしよう、と、120番を選んだ。 120番を使って、途中しばらく寄り道したものの、名護バスターミナルには滞りなく到着。名護の街は、地図で見て沖縄本島の左上のコブになっている部分(本部半島)の付け根に位置している。 せっかく来たならそのコブの部分、本部半島の海岸線寄りをトレースしながら進みたいと考えたところ、沖縄バス/琉球バスの「65番」と、途中からやんばる急行バスの「YKB-4T系統」がカバーしているとわかり、こちらも支障なくコマが進んだ。 その後も、名護バスターミナルを拠点にしている「67番」が、名護から30kmくらい北上した国頭(くにがみ)村の辺土名(へんとな)まで直通しており、沖縄本島北端の辺戸(へど)岬の約20km手前まで割とスンナリ来られてしまった。
■ん?何か様子がおかしい
120番→65番→67番と、寄り道しなければ乗り換え2回で130kmに迫る距離を移動でき、チャレンジ中は数日かけてゆっくり進んだものの、急げば1日で辺土名まで行けるようだ。 本数も1時間に1本くらいあって、狙えばそこそこキレイに繋がる。沖縄本島1周ってもしかして余裕?と思えてきた。 それなら、このまま本島最北端までバスで行き、海岸線を東寄りに移しつつ、南下して那覇に戻るのも大きな問題はなさそう、そんな風に期待した。 ところが、最北端を境にどうも様子がおかしい。東側に入って南下を始めると、バス路線やバス停が急に見つからなくなるポイントが出現した。 訪問当時~2025年3月まで、国頭村が公共交通の実証実験を行なっていて、北端部分をグルっと回ってくる周遊バスを運行している。 これを使うと最北端の辺戸岬を経由して、東側の海岸線を少し南下してくれる。しかし途中で内陸に入って西側の国頭村に戻ってしまう。 そこで、内陸部に入る付近で海岸線沿いを走るバスに乗り継げるか探してみると、バス自体がない、ホントにないぞ!! 沖縄本島北部の東側は特に人口の少ないエリアで、昔はバスもあったらしいが、今は廃止されてしまって、公共交通希薄地帯となっているそう。 じゃあ停留所がある場所まで徒歩で繋げば良いのかと思いきや、距離感が「やめとけ」と語りかけてくる。まして、動物注意の道路標識がヤンバルクイナになっているほどのワイルド地帯だ。 もし頑張ってバス停がある場所まで到達できたとしても、バスの本数が極薄で、1日2本かつ終バスが朝7時。うん、そのバス、乗るのにロケ車が要るレベルだね?こりゃあ個人が自腹でやるやつじゃねぇや……。